舟木一夫 と 美空ひばり 心にのこる 美空ひばり名曲物語Ⅱ より 続き | 満天の星Lovelyのブログ

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60周年をあれほどに輝かせながら61周年へと繋げていかれた舟木さん、本当にお見事でした!
2023年もこれからもずっと、素晴らしい夢時間を頂けますように・・・。

              舟木一夫 と 美空ひばり 

                  心にのこる 美空ひばり名曲物語Ⅱ  より
                   (BS朝日 9月7日(月) 18:00~19:54)

                     続 き

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        昭和という時代を彩った不世出のスター  美空ひばり
       ・・・ひばりが私たちに残した曲はおよそ1500曲、スクリーンの中で、ステージで、
       カメラの前で歌ったひばり。 その一つ一つにひばりのドラマがある。 私たちの
       ドラマがある。 時は流れ行くとも、色褪せることのない輝き、、、心にのこる 美空
       ひばり名曲物語 」。
                                          (番組ナレーションより)

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イメージ 4   シアターコンサート2014
     遠藤実スペシャル七回忌に偲ぶ
      ― 決して散らない花々 ―
                                   
     南座
        2014.2.22~23
     中日劇場
        2014.3.28~29      
     新歌舞伎座
        2014.5. 2 ~ 4
     新橋演舞場
        2014.5.31

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       (下平さやかアナウンサー)

          舟木さんは、この曲を昨年の ” 遠藤実七回忌コンサート ” で歌われていますね。
       どうですか、実際に歌われて、、、

        ひばりさんという方は、低い声から高い声まで非常に太い声を持っていらっしゃったから、
        男の歌い手が歌う場合も比較的、結構違和感なくチャレンジできる歌はあるんですよ。
        むしろ、 女性の歌い手さんのほうがチャレンジしにくいんじゃないかというようなジャンル
        のもの、、、つまり 「柔」 なんかもう絶対そうでしょう。 あれ、女性の歌い手さんがチャレ
        ンジしようとしたら大変だと思う。 だから上手下手はともかくとして、ああいうのはむしろ
        男の歌い手がチャレンジしたほうが、 何かひばりさんの雰囲気に少し近づくのかなという
                  感じまでしますね。


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      これなんかもやはり、ひばりさんの凄さの一つが出ていて、下手すると暗く追い込んでいっちゃう
      タイプの歌ですよね。 ところがやっぱり節度を持って、 歌の中身にしては軽めに歌っている。
      それはどういう意味かというと、 この方の凄いところは何を歌ってもリズムの後ろへもたれるという
      ことがないんですよ。 それが凄いことですよね。 こういう歌いこむタイプの曲、、、「 ひばりの佐渡
      情話 」 もそうでしょうが、 レコーディングのときはともかく、 ライブを見せてもらっても決してリズム
             の後ろにもたれていない。 この辺がやっぱり凄いでしょうねぇ。

      (下平アナ)
      リズムの後ろへもたれるということは、ちょっと半拍遅くなるという、、、?

      というか、 重くなるということですよ。
      小節の中で、つまりオブリガートってありますねぇ、、歌と歌との間に入る、、、そういうものの方に
      こぼれていかないんですよ、声が。 だから従来5の重さのあるものが、 3の重さしか感じないで
      すむんですよ。  その分だけ、 すごく言葉を大事にする人ですから歯切れ良く聞こえる。 それが
             心地よさに繋がるんですよ。 個人的な好き嫌いは別ですよ。  そういうところが、僕なんか何十年
             も歌っていて、どれぐらい凄いことかというのが、、少なくとも歌を歌っているやつなら、わかると思
             うんですけどね。

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         もう一人のゲスト、大川栄策さんの登場
        ひばりさんはスター中のスターであり、 歌い手というより”銀幕のスター”であった。
        番組冒頭では、 ひばりさんについて  「 稀有な才能というんでしょうかねぇ、 まぁ、
        一言で言えば天才というんでしょうけど、、」 の言葉が紹介されている。


      「大川栄策 私の好きなひばり歌」                                                      イメージ 20                                
      として紹介された曲は、

      どこにでもいそうな男の嘆きや情況
      を見事に歌った大衆歌である
                    「裏町酒場」
      一人の女のつぶやき、葛藤、希望
      、、、強い女に変わっていく女性の
      心の動きが如実に伝わる
                     「悲しい酒」
      義賊のかっこよさ、小粋さがいい
                  「江戸の闇太郎
                                      (作詩:西條八十 作曲:古賀政男)

                 他に、「柔」「わたしゃ糸屋の器量よし」「娘船頭さん」「津軽のふるさと」など。

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      ひばり名曲物語特集コーナー 「平和を願う歌」
    
      ひばりさんが第一回広島平和音楽祭で歌った 「一本の鉛筆」 の誕生秘話と、その
      カップリング曲である 「8月5日の夜だった」 の紹介。

             「白い勲章」は学徒出陣で命を散らした大学生・宅島徳光氏の日記をモチーフに、
      ひばりさんが補作詞した曲。 ご自身も親族が海で眠っている船村徹氏が、「無名戦士
      の手記」 に掲載された宅島氏の詩に深く心を打たれて感激し、ぜひ 『 日本一の歌手・
             美空ひばり 』 に歌わたいと、 出来上がった曲。  船村先生が宅島氏のご遺族に書き
      送られた手紙には、” 実力は日本一の美空ひばり氏を起用することに決定致しました ”
             とある。  ひばりさんは、30周年リサイタルで想いを込めてこの曲を歌った。

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             「日本晴ればれ音頭」    昭和50年、コロンビアのスタジオ開きに合わせて
                           作られた記念曲。コロンビアのトップ歌手によって
                           吹き込まれた貴重なレコード。

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     (下平アナ)
      これだけの方がお揃いになって、レコーディングというのはいっぺんに皆さんが集まっ
      てなさるんですか?

      その場合もありますし、バラバラにやる場合もありますよ。  この時は一緒だったですね。
      ですからジャケットも全部一緒に撮れているし、、、。 このときは、僕も、はるみちゃんも
      栄ちゃんも、 ひばりさんやお千代姉さんと実際に一緒に歌う最初の経験だったんじゃな
      いですか。  今みたいにブースで細かく区切るということをしない時代でしてね、マイクは
      二つくらい、しごく単純な方法です。

      (下平アナ)
      そういうときって、一人で歌うときより何か返って緊張されたり、、、?

      僕もはるみちゃんも、みんなもうそこそこキャリアが出来てからですから変に上がるとい
      うことはないんですが、やっぱり先輩がOKでこっちがNG出してというのは具合が悪いよ、
      と思うから、その分当然慎重に歌っています。


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      ” ひばりのすごさ ” とは
           
             (下平アナ)                               
      ひばりさんも舟木さんも座長公演をされて、歌もお芝居もどちらもなさいますが、お芝居
      と一口に言ってもセリフ回し、殺陣などいろんな要素がありますよね。 その難しさとか、
      どういうことなんですか? 
                                      
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         まぁ、芸勘ですよね。 
    僕らの世界では(まぁ僕は思っ
    いるんですけど )、努力も大事、
         勉強も大事なんですが、 僕らの
         ジャンルはね、一番大切なのは
         やっぱり芸勘、 芸に対る勘で
         すよね。 



             よく天才的とか、天才少女だったとか言われていますよね。 で、それがつまりは、ひばり
      さんが天賦の芸勘を、 もの凄い芸勘を持っていた人なんだろうというふうに、 僕は解釈
             していますね。  ですから陰での努力もさることながら、 やっぱり基本的に人が5年かか
             るものを1年でやっちゃえる勘を持ってらっしゃった。 

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       勘というのはヤマ勘というのじゃないです
       からね。 何かを聞いてピッとキャッチする、
       吸収する、 自分のものにして出すというよ
       うな組み立てを瞬時に出来るか出来ない
       か、 というのが芸勘の差なんですよ。  

      それは一瞬にして出来るんですよ、実際、
      できる人は。 出来ない人は、これは一つ
      ずつ、 今日はここ、今日はここ、と重ねて
       いかないと、一つにまとまらないですね。


             それを一瞬のうちに、例えばリハーサルをやっていて、その瞬間にピュッと掴んでいて、
      本番ではリハーサルと全く違う完成品として出してくる。 その間、何時間しか経ってい
      ない。 そういうようなことですね、芸勘って言うのは。
      いってみれば、まぁ、その最たる存在だったんじゃないですか。


           再び、 『舟木一夫 私の好きなひばり

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    ここでは、 ♪ やくざ若衆祭り唄
          
            ♪  越後獅子の唄

    の2曲が紹介された。




    ♪ やくざ若衆祭り唄   イメージ 13             
                 作詩:曲 米山 正夫

     これはお楽しみ  江戸は神田の若い衆
     喧嘩買おうか  目にもの見せようか
     祭りなら  着ておいで
     派手な元禄  大たもと                                    
     アーレーサー  花が散るような
     神田明神  スチャラカチャン
     チャンチキおかめの 笛太鼓  
     花にもまれて エ~ 山車(だし)が行く           昭和31年  「ロマンス娘」挿入歌
     それ ワッショイ ワッショイ

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    粋なひばりの世界が繰り広げられています。

     これなんか見てると、よく判るでしょ。  
     ひばりさん、 男になっていますよね。

     そういうね、痛快に歌を鉈(なた)でぶった
     切ったような切り口というのが、こういう
     歌を聴いていると、よ~く判りますね。

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   ♪ 越後獅子の唄
     作詩: 西條 八十                                      
     作曲: 万条目 正


  ひばりの初期の頃の
  ヒット曲。
  常にデビュー当時の雰囲気
  を漂わせて歌った。



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   この歌なんかもね、後輩が歌お
   うとすると少なくとも2テンポくら
   いは遅くなるでしょうね。


   このテンポでこの歌を歌うという
   のは、結構至難の業だと思いま
   す。 歌おうと思ったら、2テンポ
   くらい落ち着かないと、雰囲気
   出ないでしょうね。



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     とてつもなく大きな星を失くしたという喪失感も、亡くなった当時は感じましたけどね。
     でもそれは、いつか必ず誰にも来ることだから、これはまぁ仕方のないことだという
     ふうに考えていくと、 ひばりさんが残してくれた線路ですよね。 
     僕らはその上をまだ走らせて貰っているという、そういうところがあるんですよね。

     そういう意味では常にひばりさんと接触しているような感じがするものがありますから、
     まぁ、幸せだと思いますね。

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            にこやかに、饒舌に、『舟木一夫の美空ひばり』 を語って下さった舟木さん

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        この番組の中で紹介されたり、お話の中に出てきた曲で、遠藤実特集、船村徹特集
        他でお聴きしてきた舟木さん歌唱のひばりさんの歌は、

        ♪ 哀愁出船  ♪ 初恋マドロス ♪ 三味線マドロス  ♪ 越後獅子の唄
        ♪ ひばりの佐渡情話  ♪ 江戸の闇太郎 など。 

        さながら 【舟木一夫音楽講座】 のように、心地よく聞いてもらうためのプロでも難し
        いテンポや歌い方の秘密などを、随分詳しく教えて頂いた。
        今まで舟木さんの歌唱力で歌いこなし、舟木ワールドに乗せて届けて下さっていた
        曲も、実は至難の技の賜物が秘められていたようだ。 これからは舟木さんが歌って
        下さる曲、もっと耳を澄ませていこうか、それとも黙してその賜物にもっと酔わせて
        頂こうか。   
        
        この番組の他の回のことはわからないのだが、今回に限って言えば、ひばりさんの
        ファンはもちろんのこと、 大川栄策さんのファン、広く演歌ファンの皆さんにも満足
        できるような、充実した番組だったのではないだろうか。 

        何よりも、これほ丸ごとの美空ひばりを筋道を立てて語れる舟木さんに、皆さん
        が驚かれたことと思う。 「舟木一夫=青春(歌謡歌手)」 だけではなく、ダンディな
        大人の魅力溢れる舟木さんを、ぜひ多くの方に知って頂きたい。 これからも、歌を
        掘り下げ、トークも落ち着いてじっくり聞ける(話せる)このような番組であったなら、 
        どんどん出演して頂きたいものである。