- 自衛隊幻想 拉致問題から考える安全保障と憲法改正/荒木和博 荒谷卓 伊藤祐靖
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★★★★★
合氣道の師至誠館館長の荒谷卓先生の本、
ということだけで読み始めたのだが、
思いもしない衝撃を食らう。
主題の「自衛隊幻想」と
副題の「拉致問題から考える安全保障と憲法改正」
という言葉で端的に表現されている。
北朝鮮には1000人以上も拉致されているのではないか、
と言われているが、小泉首相時代に申し訳程度の帰国者が戻されただけで
その後は著しい進展を見せていない。
政治や外務省では同朋たちを取り戻すことが出来ないのならば、
自衛隊により拉致被害者たちを救うことが出来ないのか?
という問題提起である。
口先だけや経済封鎖だけでかの国に「圧力を加えた」といっても
「何も変わらない」のは歴史が証明している。
いざとなれば実力行使を以て取り戻すことが出来るのだよ、
というポテンシャルを持つ、持ったと相手に思わせることなしに
交渉が上手くいくはずがない。
ほんの10年くらい前までは完全にタブーであったこの問題に
まっすぐから取り組んでいる自衛隊有志、
予備役ブルーリボンの会の方々の勇氣に拍手したい。