7つの激変/川邊 健太郎 26208 | 年間365冊×今年22年目 武道場主 兼 投資会社・コンサル会社   オーナー社長 兼 グロービス経営大学院准教授による読書日記

7つの激変/川邊 健太郎 26208

 

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サブタイトルは

 

 いかがわしい者たちが主役の「インターネット産業」30年史

 

もう30年にもなるのか、、と遠くを見つめつつ、

自分の仕事のキャリアとほぼ重なる30年を振り返る。

 

 インターネット産業史における転換点となる「一手」をくり出します。

 それが「ポイント」です。

  2002年 11月、ネット上での買い物・サービス利用時に

 ポイントが付与されるサービス

 「楽天スーパーポイント(現・楽天ポイント)」を立ち上げます。

 

  「ある日突然、三木谷さんが『ポイントなんだよね』とつぶやいたんです。

 そんなこと、前の日まで一度もいったことがなかったのに……」 

 前出の Aさんは、そう述懐しています。

 これが事実だとすると、この「ポイント」という仕組みもまた、

 三木谷さんの突然のひらめきから生まれたものだったのです。

 

 当時の eコマースにおける価格戦略は「割引」が主流でした。

 しかし、三木谷さんは、理由はわかりませんが

 「割引じゃなくてポイントだ」と直感したんですね。

 

 この「ポイント」という仕組みが、なぜあれほどまでに

 日本人の心をつかんだのか。 

 

 それは、私たち日本人が根源的に持つ「貯蓄好き」という

 性向との相性がよかったからです。

 

 共通ポイントの元祖である「 Tポイント」を立ち上げた

 カルチュア・コンビニエンス・クラブ( CC C)の増田宗昭さんによると、

 「ポイントは使うことが目的ではなく、貯めることが目的」なのだそうです。

 

値引きではなくポイント。それは日本人の性向との相性、

というのが実に興味深い。

 

 Amazonが目指したのは、徹底的な「合理性」の追求でした。

 ワンクリック特許、翌日配送、物流の自動化。

 買い物におけるフリクション(摩擦)を極限までゼロに近づけていく、

 冷徹なまでの「機能的価値」の提供です。

 

 対する楽天が切り拓いたのは、日本人固有の「感情」への訴求でした。

  「ポイントを貯める」喜び、「お買い物マラソン」のような祭り感。

 買い物の体験をワクワクするエンターテインメントへと

 昇華させる「情緒的価値」の提供です。

 

このAMAZONと楽天の比較が面白い。

私も「なんとなく」AMAZONと楽天を使い分けているが

その理由を言語化して頂いた氣がする。

 

 「しつこさ」とは、言い換えれば「未来を信じる力の強さ」でもあります。 

 技術が未熟で失敗しても、ユーザー数がなかなか伸びなくても、

 法規制の壁に阻まれても、

 「このビジネスがいつか必ず世界を変える」と信じて疑わない。

 その力こそ、今日の彼らを勝者たらしめているのは間違いありません。 

 

 「最後の最後に精神論かよ!」と

 肩透かしを食った人もいるかもしれませんね。

 でも、みなさんが主役を担うこれからの時代も、

 きっとその本質は変わらないはずです。 

 

 勝負は「誰が最初に思いついたか」でも

 「誰が最初に作ったか」でもありません。

 市場に受け入れられ、社会に定着するその瞬間まで、

 数えきれないほどの失敗を乗り越え、

 情熱を絶やすことなく「しつこく」改善し続けられるかどうか。 

 

 それこそが、時代を超えた成功の「本質」であることを、

 これまでの 30年を生き抜いてきた巨人たちが

 私たちに教えてくれるのです。 

 

精神論、良いと思う。

でも「しつこさ」は必要条件だけれども、十分条件ではないだろう。

単に「しつこい」だけならばもっとしつこかった人がいたかと。

 

 社会を根底から変えるような技術は、

 登場した瞬間には理解されません。

 理解されないどころか、既存の秩序を乱す「いかがわしい」ものとして、

 普通の人たちから嫌悪され、嘲笑され、ときには石礫を投げつけられる。

 その宿命からは逃れられません。 

 

 換言すれば、起業家とはこの社会的な摩擦に耐え、

 それでも前へ進む「いかがわしい」者のことを指します。 

 

 これはもちろん、「法を犯せ」「人を騙せ」という意味ではありません。

 世間から「あいつらは何をやっているんだ」とうしろ指をさされるような、

 まだ人々の理解が追いついていない領域にこそ、

 次の時代の金脈がある。 

 

 だから、「いかがわしい」といわれることを恐れず、

 むしろ、その中に飛び込んだ者だけが、

 金脈に手を伸ばすことができるのです。 

 

ここは本当にその通りだ。

「金脈」もあるかもしれないが

「いかがわしい」ことこそ面白い。