
ビジョンとともに働くということ/ 25336

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グロービス企業研修で「志」「ビジョン」「パーパス」などの
クラスを多々担当させて頂く。
その上で本書を再読すると、改めて多くの氣付きを得られる。
人のモチベーションは可変量関数
ビジョンを示して求心力を生み出すリーダーが、
なぜ大きな成果を生み出せるのか?
その理 由は資源の可変性にあります。
わかりやすく言えば、人の生み出す成果の大きさは
「モチベーションの量=意味合い」によって大きく変わるのです。
経営資源として挙げられるヒト・モノ・カ ネのうち、
ヒトにだけあってモノとカネにはない最大の特徴は、
その「可変性」です。
モノもカ ネも一旦確定すれば、
その後で量が変わるということはありませんが、
ヒトの能力はそれを導く リーダーの意味の与え方によって簡単に増減します。
リーダーがビジョンを示すことで仕事に意味が生まれ、
その意味がヒトという資源から大きな価値を引き出すのです。
ここで重要なのが、経営資源としての人の能力を動的にとらえるセンスです。
経営資源としての人の能力を動的にとらえるセンス、
なるほど。さすが山口周さん、いいことを仰る。
現在、日本でもいわゆる「人材アセスメント」を導入する企業が増えています。
一般的な人材アセスメントでは、コンサルタントによるインタビューや
360度評価を通じて対象となる個人のコンピテンシーを数値化し、
その結果に基づいて登用・育成・配置の意思決定を行ないます。
このアプローチは非常に合理的に聞こえるかもしれませんが、
往々にして「合理的なアイデア」は
「単なる浅知恵」であることが多いので注意が必要です。
決定的なのは、個人の持つ能力を「静的なもの」として考えている、
その世界観です。
これがなぜ問題かというと、人が発揮する能力やコンピテンシーは、
その人に対して与えられた「意味」によって大きく変わってしまう、
つまり文脈依存的で非常に「動的」なものだからです。
何らの「意味」も与えられていない状態で動機付けされていない人を
評価すれば、その人が発揮している能力やコンピテンシーが
低く判断されるのは当たり前のことです。
確かにその通り。仕事人生の中でごくわずかに
「この仕事何の意味があるの?」と思って嫌々仕事してたことがあった。
そのときにコンピテンシー評価をされたら散々だったろうな、俺。
昨今では「部下がだらしない、使えない」と嘆いている管理職が
どこの組織でも見られますが、本当に嘆くべきなのは、
「部下を動機づける「意味」が与えられない」
自分の不甲斐なさであるべきでしょう。
うわっ、これは辛辣だが実に的確。
不都合な真実、だね。
ほとんどの経営者は、スタッフから始まって、
チームリーダーみたいなことをやらされて、
そのうち課長 さんや部長さんになって・・・・・・という感じで
ステップアップしていくわけですが、これは総括的に言うと
「手を動かす人からお題を出す人に変わる」という流れです。
現場では手を動かして問題解決をしていればいいけど、
経営者はその問題を出す立場。
これは大きな変化ですよね。
世界的なビジネスアドバイザーのラム・チャランなども指摘していますが、
日本のキャリアで言うと、部長から本部長に上がるあたりで
大きな断絶があります。
与えられた問題を解くスピードや正確さが評価される立場だった人が、
筋のい い問題や共感できるゴールを提示して
組織の力を引き出す立場になる。
つまり、そこから急に違う競技になるんですよ。
部長までは野球をやっていたのに、
本部長になった途端にアメリカン・フットボールをやらされるぐらい、
求められる能力もルールも変わってしまう。
経営者とマネージャーの違い。上手い!
スタンフォード大学のジョン・D・クランボルツという教育学者が、
最終的に功成り名遂げた人々がいかにして
自分のキャリアをつくってきたかを振り返って調べる研究をしているんですが、
それによると、20代から「自分はこういう方向で成功したい」という
パースペクティブを持って、結果的にそのとおりの成功をおさめた人は
全体の2割足らずでした。
8割以上の人が、「20代の頃には自分の人生がこうなるなんて
想像もつかなかった」 といったようなことを語っているんです。
したがって、若いときに人生のゴールを決めて、
それを達成するための精密なプログラ ムを組み、
それ以外のことは「役に立たないから」と切り捨てている人は、
非常に危険なことをやっている――それがクランボルツの主張です。
むしろ、成功者の多くは行き当た りばったりの面があって、
よく言えば柔軟なんですね。
もちろん20代の頃に自分でやりたいことはあったかもしれませんが、
やってみたらあまりうまくいかないし、
その道では明らかに自分より上の人がいたりするわけです。
その一方で、いろんな頼まれごとや誘いを
「自分の目的とは関係ないから」と断らずに、
なんとなく面白がって受け入れているうちに、
思ってもみなかった世界で成功への道が開けてしまう。
そういったストーリーが多いんですよ。
功成り名遂げたとまでは言えないけれど、
これ、俺のこと?と思う(笑)。
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