
「仕事ができる」とはどういうことか?/楠木健 山口周 25315

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「仕事ができる」「センス」という思考停止ワードを
楠木建さん山口周さんが対談で
グリグリ言語化しようと試みた面白い本。
そうですね。組織論の世界だとラム・チャランという大変有名な先生がいて、
彼がずっと言っていることは非常にシンプルで、
僕が先ほど言ったこととも重なるのですが
「キャリアって途中で全然種目が変わるよね」ということなんですよ。
現場のときには与えられた問題をとにかく解いていれば優秀だと言われる。
課長ぐらいになると問題の多少の整理ができれば優秀と言われる。
そうして問題を解く仕事から問題をつくる仕事にレベルが上がっていく
……日本で言うと部長から本部長クラスのところ、
そこに大きなキャリアの断絶がある。
おお、このまま企業研修のネタに使えそう!
不思議なのは、なぜ意味がないとわかっていることに明け暮れるのか。
要するに、分析調査というのは仕事ができない人にとって
とてつもない吸引力を持っているんですね。
あっさり言ってしまえばテンプレート上の「作業」。
仕事はできなくても、とりあえずの作業はできる。
で、なんとなく人に見せられる資料という成果物はできる。
人に示すことができる形でブツが出てくる。
こういう「作業の誘惑」ってすごい強いんですね。
しかし、それは経営でも戦略でもなんでもない。
うわあっ、こういう予習アサイメントの方、結構多くいらっしゃいます。。
「こんなに頑張って『作業』しましたぜ!どや?」と。
これを僕は「具体と抽象の往復運動」と言っています。
実際にはこれ、所要時間 1・ 5秒ぐらいなんですよ。
センスに優れた経営者は日常の仕事のなかで
この往復運動を呼吸するようにやっているんです。
超具体の問題が「要するに」という一言ですごく高いところまでいく。
この振れ幅の大きさと頻度と、それからスピードですね。
「要するにセンスってなんだよ。一言で言え」と言われても
完璧な答えはないんだけれど、
いちばん近似している僕の答えは、
具体と抽象の往復運動能力ではないかということです。
よく「優れた人はブレない」とか「意思決定が速い」と言いますね。
ビジネスでは必ず、その人にとっての未知の新しい現象が
毎日出てくるわけですよね。
ところがそれを一度自分なりの論理というか
抽象のほうに上げている人にとってみれば、
「いつか来た道」というか、「いつかどこかで見た風景」になっている。
だから新しい事象についても、
確信を持って素早く意思決定できるのだと思います。
「仕事ができるとはどういうこと?」というイシューを
一番端的に表しているのはここかな?
講義中、この「具体と抽象の往復運動」をやってるやってる。
これに氣付き楽しめるようになるとグロービスの講義も
仕事や経営もよりグッと楽しめるようになる。