
人生の経営戦略――自分の人生を自分で考えて生きるための戦略コンセプト20/山口周 25050

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山口周さんの新刊。
グロービス経営大学院、グロービスマネジメントスクールの
経営戦略のクラスでは必ず、
「経営戦略の主語、きっと皆さんは所属されている会社や組織で
考えていらっしゃると思います。もちろんそれは大事なことです。
でも皆様に強くお勧めしたいのは経営戦略の主語を「自分」とすることです。
ご自分の経営戦略、ご自分のマーケティング戦略を
是非考えてみて下さい。
とっても面白いし、とっても使えますよ」
とお話をし続けている。
その平素の主張を山口周さんに本にされてしまった
嬉しさと悔しさがフクザツに混じる(笑)。
■決断を「勇氣」や「度胸」の問題にしない
よく転職や移住に関して「自分には勇氣がない」
「自分には度胸がない」といったことをいう人がいますが、
ライフ・マネジメントにおける意思決定を「勇氣」や「度胸」の
問題として単純化するべきではありません。
ライフ・マネジメントにおける意思決定において、
真に問題となるのは「勇氣」で も「度胸」でもなく、
「自分の居場所の趨勢についてどれだけ論理的に考え抜くか」 という
「思考の累積量」なのです。
おお、全くその通りだ。言語化して頂いて嬉しい。
■「強みは何か」は危険な問い
さらに指摘すれば、この「自分の強みは何か?」という問いは、
そもそもミスリー ディングだとも言えます。
というのも、これまでの研究から、
私たちの自己評価には非常に強い上方バイアス、
つまり「実際の自分の能力よりも上側に誤って評価してしまう傾向」が
あることがわかっているからです。
有名なのはコーネル大学の心理学教授デヴィッド・ダニングと
ジャスティン・クルー ガーによる研究です。
彼らは、心理学を学ぶ学生たちに、文法や論理思考、
ジョーク などのさまざまなテストを実施し、
各自の得点予想や他の学生たちに比べてどのくらいできたのかを
自己評価するよう求めました。
結果、わかったのは「成績の悪い生徒ほど自己評価が高い一方で、
成績上位の生徒は自己評価が控え目だった」ということです。
今日、この発見は人事・組織に関わっている人のあいだでは
「ダニング=クルーガー効果」という名前で広く知られるようになりましたが、
このような現象は、ダニングとクルーガーの研究以外にも
数多く確認されており、これまでの研究から
・80%の人は自分が平均以上に運転が上手だと思っている
・60%の学生はコミュニケーション能力の上位10%に入ると思っている
・30%の教授は自分が平均以上に業績を上げていると思っている
ということがわかっています。
何ともはや、人間というのは度し難いものだなと思わ されます。
要するに私たちは「自分は何が得意か」という判断について、
相当ポンコツな精度の判断能力しか持っていない、ということです。
このように考えていくと「何が得意 か」という論点を軸足にして
キャリアの選択を考えることは、ほとんど無意味であるばかりか、
むしろキャリアをミスリードする要因になりかねないと言えます。
この「ダニング・クルーガー効果」は橘玲さんも指摘していたな。
自己の客観視は難しいしそれに基づいての意思決定は危険なんだね。
ここは堺屋太一先生が仰っていた
有利そうなことを好きだと誤認しがちなバイアスに氣付くこと、
「『好き』と『有利』を混同しない」が大事なポイントだと思う。
ビジネスの未来――エコノミーにヒューマニティを取り戻す/山口周 24365
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