なぜ、働くのか: 生死を見据えた『仕事の思想』/田坂広志 18064 | 年間365冊×今年20年目 合氣道場主 兼 投資会社・コンサル会社 オーナー社長 兼 グロービス経営大学院准教授による読書日記

なぜ、働くのか: 生死を見据えた『仕事の思想』/田坂広志 18064

なぜ、働くのか: 生死を見据えた『仕事の思想』/田坂広志
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七回目。まだ七回しか読んでないのか。

ターゲット読者は20代30代なのだろうが、
40代でも十分感じるものがある。
若い頃に出会えて、読み返すことが出来たことに感謝したい。

 知性とは何か。


 いま、世の中の多くの方々が、こう思っています。

 

 「知性」とは、「答えを見つける力」である。


 目の前に問題が出されたとき、それを迅速に解いてみせる。

 それが「知性」だと思っている方々が多いでしょう。


 しかし、そうではありません。

 むしろ、「知性」とは、まったく逆の力です。


 それは「問い続ける力」です。


 なぜなら、皆さんが日々取り組まれている仕事は、

 その多くが、答えのない問いを投げかけてくるからです。


 人事一つでも、戦略一つでも、経営において直面する問題は、

 もしそれを本当に深く考えるならば、答えなどない。


 そして、皆さんが、人生において直面する問題は、

 さらに、答えなどない。

 そのほとんどが、答えなどないのです。


 だから、我々は、真の「知性」を身につけなければならない。


 答えのない問いを、問い続ける力。


 それを身につけなければならないのです。


 生涯かけて問い続けても、答えなど得られる問いを、

 それでも問い続ける力。


 世に溢れる安易な答えに流されることなく、

 精神の深みにおいて答えを求め続ける力。


 その魂の力こそが、真の「知性」なのです。


 そうであるならば、一人の人物が、

 真に知性的な人間であったか否かは、何で決まるのか。


 その生を終えるときです。


 そのときに、それが決まる。


 命尽きるその瞬間まで、答えのない問いを、問い続けたか。


 生を終えるときに、我々に、そのことが問われるのです。


 そのことを忘れないでいただきたい。



不惑をとうに過ぎてそろそろ知命が見えてきた。
でも、いつまでも「答えなき問い」を問い続けたい。
そう、強く思う。


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