佐藤一斎『重職心得箇条』を読む/安岡正篤 17178 | 年間365冊×今年20年目 合氣道場主 兼 投資会社・コンサル会社 オーナー社長 兼 グロービス経営大学院准教授による読書日記

佐藤一斎『重職心得箇条』を読む/安岡正篤 17178

佐藤一斎『重職心得箇条』を読む/安岡正篤
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★★★★☆

今回響いたのはここか。

 大臣の心得は、先づ諸有司の了簡を尽くさしめて、
 是れを公平に裁決する所其の職なるべし。
 もし有司の了簡より一層能き了簡有りとも、
 さして害なき事は、有司の議を用いるにしかず。
 有司を引き立て、氣乗り能き様に駆使する事、
 要務にて候。
 又些少の過失に目つきて、人を容れ用いる事ならねば、
 取るべき人は一人も無き之れ様になるべし。
 功を以て過を補はしむる事可也。
 又堅才と云ふ程のものは無くても、
 其の藩だけの相応のものは有るべし。
 人々に択り嫌いなく、愛憎の私心を去って用ゆべし。
 自分流儀のものを取り計るは、水へ水をさす類にて、
 塩梅を調和するに非ず。
 平生嫌ひな人を能く用いると云ふ事こそ手際なり。
 此の工夫あるべし。


こう言われると少しでも痛みを感じる、
というのは謙虚さを失っている、
ということに他ならない。
大いに反省せねば。


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