インテリジェンス 武器なき戦争/手嶋 龍一, 佐藤 優 07141
- 手嶋 龍一, 佐藤 優
- インテリジェンス 武器なき戦争
- ★★★★☆
NHKのワシントン支局長を経て、
外交ジャーナリストで作家の手嶋 龍一氏。
ノンキャリア外交官で鈴木宗男氏と関係し、
「外務省のラスプーチン」と呼ばれたが
「国策捜査」により逮捕、有罪判決を受けた佐藤 優氏。
異色の二人の対談本。
以前、本書の新聞広告を見たときに
佐藤優氏の「目」がとても氣になり、
いつかは読まねば、と思っていた。
しばしば「外交は武器を使わない戦争」といわれます。
国際舞台の背後では、さまざまな情報戦が繰り広げられている。
「インテリジェンス」とは、そうした戦いに不可欠な武器なのです。
情報-インテリジェンスは、国家の運命を担う政治指導者が
舵を定めるための羅針盤である
-ひとまず、こう定義をしておきましょう。
司馬 遼太郎の名著坂の上の雲〈1〉 で
出てくる明石元二郎のようなものであろうか。
孫子の「用間の計」も思い出す。
ジェームズボンドさながらの話が多く出てくる。
日本の外交官というと、真珠湾攻撃の際に
宣戦布告を遅延させたなどロクなイメージがないが、
今の日本にも気骨の外交官がいるのには驚いた。
ただし、ここで銘記すべきは、いかに優れたインテリジェンスであっても
優れた政治リーダーが使いこなしてはじめて価値があるということです。
リーダーは、インテリジェンスの判断をひとたび誤れば、
全ての責任は自ら負う覚悟がなければなりません。
そういう政治指導者がいなければ、インテリジェンス機関など
どんなにたくさん作っても国家の舵取りに活かすことはできません。
「組織行動とリーダーシップ」の受講中でもあり、
どうしても「リーダーシップとはなにか」という視点で読んでしまう。
政治も経営と同じでもちろん環境分析、情報収集は大事だが、
全ての情報を集めることは不可能である。
入手できる情報だけで如何に有効な戦略を立てて実行するか。
とても似ている。
でも政治は「背負っているもの」があまりに大きいよなぁ。