『象が作るタイのチェンライ産の超高級のコーヒー』
タイの北部チェンライ県のゴールデン・トライアングルの中心にある古都チェンセーン郊外にある超豪華リゾートホテルでは、象によって"自然加工"されたコーヒー「ブラック・アイヴォリー・コーヒー」を飲むことができる。
これがまた、驚きのお味でたいへん「美味でございますーー!!」
生産までの工程は、コーヒー豆を含んだエサを象が食べ、排出されたフンの中からゾウ使いがコーヒー豆を回収し、日干しにするというシンプルなもの。象の胃を通過する途中、酵素によりコーヒー豆のタンパク質を分解。苦みの主な原因の一つであるタンパク質が中和されることで、ほとんど苦みがなくなるというわけである。
生産場所は、超高級リゾートホテルグループが運営するゾウ保護センター。30頭のゾウ、ゾウ使いがその家族と共に暮らしているという。ちなみにコーヒー豆は、標高1,500mで採取される最高級のアラビカ豆を使用している。
この奇跡的な味の誕生は、インドのコーヒー栽培農家での偶然の発見がきっかけだった。ある日、主人が、プラントに潜り込んできた象がコーヒー豆を食べているのを目撃。幻のコーヒーといわれている「コピルアック」がジャコウネコのフンから採取され、高値で取引されているということを知っていた主人は、どうにか同じことができないものかと考え、実際に象のフンから採取したコーヒー豆を焙煎して飲んでみたところ、香り、味ともに抜群の品質だったという。
アメリカのニュースサイト「ハフィントン・ポスト」によれば、値段は今のところ1キロ当たり1,100ドル。「About.com
」では、1杯あたり50ドル(約4,000円)とおよそ一般人では手の出ない金額となっている。前述したチェンライ県のホテルでは、この手間ひまかけたコーヒーを、鮮度を保つため一杯いっぱい焙煎してから、サイフォンで抽出してくれるとのこと。
これらのコーヒーの収益の8%が象の保護活動に使われており、絶滅の危機や高齢化にさらされる象にとって、一筋の光明になることを願いたいものです。
ちなみに日本では、このコーヒー豆35g入りが10,000円以上の超高級コーヒーとして、販売しています。
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