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就労支援フォーラムNIPPON2016

2016年12月3日(土)4日(日

ベルサール新宿グランドin東京

 

分科会Ⅰ-6 精神症状が安定しない人への就労支援

~看護師が行うケアの成果~

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日本精神科看護協会から来たお知らせの中に、『就労支援』の文字を見つけた時、是非発表したいと思いました。


精神科特化型の訪問看護は、吉祥寺こころの診療所の開設当時から始めて合計6年目になりますが、やればやるほど訪問看護での就労支援にやりがいと手ごたえを感じるようになりました。

当日は、一番広い会場での分科会となり、福祉関係の方の参加が多かったですが、皆さん精神疾患のある方の対応に苦慮されていることが分かりました。
看護業界でもなぜか精神科は難しいからと別扱いされがちですが、やりがいという点では精神科が一番楽しいと思っています。

私は精神科病棟での勤務経験はなく、ずっと精神科クリニックだけで勤務してきましたが、長年受診できずご家族が大変な思いをされてきた方へ往診したり、抵抗がありなかなか受診できなかった方がようやく来てくださったりすることが多く、いかに医療に結びつけるか、いかにクリニックに来ていただくかを考えてずっとやってきました。せっかく医療の入り口まで来てくれても、そこで間違った対応をしてしまったら医療不信になってしまうと思い、一生懸命取り組んできたつもりです。

時代が流れ、まさか自分が訪問看護ステーションの所長になる日が来るとは想像もしていませんでしたが、薬が改良され、治療が進歩し、何より多くの方々が精神疾患のある方の就労に力を貸してくださる時代になったことを今回つくづく感じました。
そして、就労先も昔の作業所のイメージではなく、おしゃれな就労先や職種もいくつもあることを知りました。

患者さんは優秀な方も多いので、企業の方に少し配慮していただければ十分に働けますし、東京は特に就労先がいっぱいあって、本当に恵まれていることもわかりました。
発表のあと、皆さんが名刺を持って並んで待っていてくださったのですが、日本全国から参加していた方々と直接お話できたのも楽しかったです。それぞれの場で熱い活動をされているんだなぁと思いました。
具体的な相談も受け、やはりもっと医療関係者が就労支援にかかわっていかなくてはという思いが強くなりました。

今までも何回か発表したことはあったのですが、訪問看護で看護師が就労支援にかかわっているのは珍しいとよく言われます。
確かに看護師は、病院やクリニックの中にいて病気のことを中心に勉強してきたので、社会制度や社会資源を知る機会がほとんどなかったのが現状です。大きな病院ではソーシャルワーカーの方もいるので、看護師がかかわることはほとんどないですが、クリニックでは看護師である私がその役目も果たしてきたので、これまでやるしかない状況だったのが、逆に良かったのかもしれません。
それでも、日々制度も変わっていくので、どのように社会資源を活用し、どうやってつなげていくのか、毎日が勉強です。

今心掛けていることは、できるだけ就労支援移行事業所の方や行政の就労支援の方や企業の方と直接お会いして、お話して顔見知りになることです。
顔がわかると連絡も取りやすいですし、皆さんも気軽にお電話をしてくださるので、何か現場で問題が起きた時でもすぐに協力して対応することができます。

マーノは丁寧な看護を心掛けているので、多くの方とかかわることは難しいですが、私達が訪問できる範囲にお住いの方々が、一人でも多くその方らしい、その方に合った仕事に出会ってもらえるようなお手伝いができたらと思っています。
仕事をすることで、社会につながり、社会に育ててもらい、社会が見守ってくれると思います。
仕事をする喜びを、自分でお金を稼ぐ喜びを利用者さまに味わっていただきたいと思い、マーノは活動しています。

マーノ訪問看護ステーション

所長 看護師 那須祐子