レッスルマニアが近づいたこともあり、このところWWEはRAWだけでなく、SMACK-DOWNもセルフダイジェスト(要は飛ばし飛ばし)で見ている。
正直なところRAWのほうが断然オモロイのだが、それはともかくとして現在ABEMAで見逃し配信中のSMACK-DOWNにおけるザ・ロックのマイクパフォーマンスを見て、驚いたというかなんというか。
ロック様って地域差別発言や下品なワードをバンバン言いまくっているのな。
その全盛時をライブでは見ていないから「もともとそういうものだ」と言われれば「そうなんだ」と言うしかないのだが、しかしさあ。
私の認識というか、このところ耳にしていた話だと「アメリカでは日本よりもコンプラやポリコレに対する風当たりが厳しくて、表現が規制されまくったせいでディズニー映画やアメリカン・コミックが衰退した」なんてことだったのだが、ロック様、そんなの全然お構いなしじゃん。
翻訳を介してしか理解できないので現地の実感をそのまま受け取っているわけではないのだろうが、「そんなこと言っちゃって平気なんだ」と違和感がすさまじくってさあ。
「ポリコレ最先端であるはずのアメリカでこれが許されているのに、なんで今の日本では、アメリカよりも過剰な自主規制しているんだ?」と奇妙な気持ちが涌いてくる。
WWEのスーパースターで、映画俳優ドゥエイン・ジョンソンとしてもトップクラスに立つ人物が、大会が行われる街を侮辱し、観客に向かっては「ヤク中!」みたいなことを言い放つ。
今の日本なんて、ちょっと差別的なことを言ったならば、たとえお笑いであってもビシバシ非難を受けるのに、これだったらアメリカのほうがよほど自由じゃん?
こんなのを見たら、日本でコンプラとかなんとか言って細かなところまで自主規制しているのが本当にバカバカしく思えてくる。
アメリカ人がそれだけエンタメへの理解が深いということなのか。
それとも日本人が表現規制に縛られすぎているのか。
このところのハリウッド映画は見ていないが、アクションものとかだとポリコレ無視の表現が使われていたりもするのだろうか。
許されるジャンルの悪口と許されない悪口があるということなのかもしれないが、一応の判断がなされているというだけでも、「なんでもかんでもダメ」と無判別に排除されてしまっている日本よりは随分とマシだ。
ロック様がブーイングにも負けず「If you smell~」 と叫ぶのを見て「かっちょええ」と思うよりも、日本のエンタメ全般における寒々しい状況への苦々しい思いが先に立ち、なんだか気分が悪くなってしまった。