昨夜は嫁娘が不在で、「そういえば」と娘の部屋へ忍び込み、持ち出してきたのは『鬼滅の刃』の単行本。

 吉原遊郭編から後が未読だったので、この機会に読んでおこうと思ったわけだ。

 

 で、川崎FⅠナイター競輪もすっ飛ばして一気に最後まで読んだんだけど、なんだよ。本当に面白いのは後半だったのか。

 ホント遅ればせながらも読んで良かったよ。

 

 

 既に内容については様々な考察がなされているだろうから今更私がどうこう言う隙もないのだが、率直な感想は「美しい話だったなあ」というもの。

 こういうマンガを多くの子どもたちがちゃんと読んで、多少なりとも感化されたのであれば、まだまだ日本は安泰なんじゃないかなとまで思ったりもした。

 

 民の命を慮り鬼殺隊を見守りお館さまと、そんな思いをつなげていこうと奮闘する鬼殺隊たち。

 そのような構図は、作者が意図したものかどうかはわからないけれど、「理想の日本の姿」を描き出しているように感じられ、私にはそこが一番の感激ポイント。

 つまりお館さま=天皇陛下のように私には見えたということで、お館さまをみんなが慕い、その示す道筋をみんなが尽力して進んでいく。そしてそんな思いをみんなでつないでいくというのは、日本における古来からの理想的な姿なんじゃないかな。

 

 無理やり不満点を挙げるなら、「炭治郎の鬼化の場面は必要か?」とか、「戦いの場面の作画はやや分かり辛かったかも」っていうぐらい。

 

 週刊連載や商業用アニメでは難しいかもしれないが、無惨を倒して平和になった世の中の後日談だけでもう一巻ぶんぐらい読みたかったかも。

 ともかく、そのくらい後味が良く、素晴らしいマンガだと思いました。

 

 作者も本当に描きたかったのは「鬼をどうやって倒すか」よりも、鬼を倒して平和が訪れた後の世の中のほうだったんじゃないかなあ。