まず競輪予想の反省をしておこう。
 いまの私の状態なら3着抜けはある意味当然の結果で驚きもない。
 手を広げたところで儲けは少ないからあえて点数を絞ったという部分も大きいわけだし。

 反省すべきは松浦の考えを見誤っていたこと。 
 根本が仕掛けようというところを無理にでも松浦が押さえにいくものと思っての予想だっただけに、最終ホームのあたりではもう諦めの境地だった。
 松浦が根本の仕掛けにただついていっただけということは、初めから四国勢援護の気持ちは薄く、自分自身の勝ちを優先していたということだろう。

 まあそうか。
 既に記念を何度も制覇したG1常連クラスなら、あるいはまだこれからの若手であれば「地元のために」と譲る気持ちもあるだろうが、松浦ぐらいだと記念優勝は勲章になるんだものなあ。
 そのあたりを読み切れなかったことはやはり拙かった。


 話変わって稀勢の里について。

 もう10年以上も前になるか。
 そのころ私自身はあまり相撲に興味がなかったのだが、大相撲の追っかけをしていた女の子から聞いた話が今も記憶に残っている。

「最近の新弟子の中には、引きこもりの息子をどうにか治そうとして親が無理やり相撲部屋に入れるなんてこともある。才能のある子はみんな他のスポーツに行っちゃって、ホント稀勢の里がいて良かったな、みたいな」

 中学時代には野球で才を発揮していたという稀勢は、そのころから日本人力士全体の希望を背負っていたわけだ。
 星買い全盛だった頃においても数少ないガチンコを通したひとりだったと聞く。


 地力が高く相撲道にも真摯に臨んできた稀勢の里の横綱昇進は、ファン関係者ともに長く長く期待し続けてきたことに違いない。
 この数年でいえば、モンゴル系力士の優勝のかかる場所では星の譲り合いと感じさせられる取組も多々見受けられ、そんな中でモンゴル勢を阻む存在として稀勢が徹底的にマークされた部分もあっただろう。

 そのため優勝にこそ手は届かなかったが、腐ることなく安定して好成績を積み重ねてきた。
 関係者からすれば、稀勢の里の横綱昇進はかねてからの待望であり、それは長年のファンにとっても同じこと。
 あとは理由付けだけの問題で、ついに優勝となれば横綱昇進は当然の帰結である。

 優勝の有無や星数だけを見て「昇進は時期尚早」などということをいう輩もいるが、そんなヤツらはおそらくまともに相撲を見ていない。
 他人の一生をゲームかなにかと思って評しているだけのことで、そんな駄話に耳を傾ける必要はない。
 堂々と横綱を張ってもらいたい。
 稀勢の里なら大丈夫。きっと立派な横綱になるだろう。
 
 
 あと、以前このブログでは「初場所の優勝もある」と書いた遠藤。
 結果、負け越しに終わったが、この場所においては誰との取組においても小技は狙わず正面からぶつかっていて、これはきっと今後の大成を目指してのことに違いない。
 そうした姿勢は必ず近い将来に花開くはずと、引きづづき期待していきたい。