安保法制に反対する学生たちの組織(なのか?)『シールズ』というのを最近よく耳にするが、その名を聞いて私がまず思い浮かべるのは米国プロレス団体WWEのヒールユニットだったりする。
 そこから名前を取ったのならちょっとシャレてるなあと。

 それとも何かの頭文字を取って並べたものなのかなあ。よく知らんけど。

 逆に、盾の英訳・シールドからだったならガッカリだ。
 彼らは三島由紀夫も『楯の会』も知らんのかいな。
 あと同じくシールズというと『ネイビーシールズ』という米国海兵隊の特殊部隊もあるわけだが、そのへんに対する認識はあるのだろうか。

 学生たちが政治運動をすることには、私とは意見が違えども、好意的に捉えてはいるのだが、どうもね。
 やたら英語の標語を並べたプラカードを掲げてみたりとか、どうも浅はかさが目に付いてしまう。
 何で英語かなあ。
 言いたいことはちゃんと日本語で主張しろよな。


 安保法制の強行採決についていろいろと喧しいが、その中でちょっと私には理解できないのが「国民の理解が進んでいない」という言説だ。

 政権側がそういうのは分かる。
 「反対する人たちはきちんと内容を理解していないから」であり、「ぜひ理解した上で賛同してもらいたい」という意味であろう。


 だけど、法案に反対する側の「理解が進んでいない」というのは、どういうことなのか。
 無関心な人も理解すればきっと反対に回るハズという意味か。
 だけど、多くの国民の信任を集めているのは与党であって、その信頼する与党側の説明への理解が進めば、自ずと賛成が増えることになるわけだが、それでいいのか?

 それに、これだけ報道がなされている中で、いまなお内容を理解していないというのなら、その人はもうこの法案がどうなろうと関心がない、あるいは与党に白紙委任で構わないということであり、それはそれでひとつの政治的態度ではないのか。

 「与党の説明に耳を貸さず、我々と同じく反対の声を挙げてくれ」ということなのかもしれないが、それはちょっとムシが良過ぎる。
 野党は国民の信頼が薄いから野党なわけで、そんな野党の言うことを信じよといったって無理筋だ。


 もっと本音をいえば、安倍政権となれば憲法改正まで一直線であることは端からみえみえで、私などは「ずいぶんと遠回しにじっくりとやっているなあ」と思うほどなのだが、それを今更必死こいて反対とか(苦笑)ってカンジ。

 ここまで2回の衆院選と1回の参院選、おまえら何をしてたんだ、という気持ちだったりする。