髪型、制服姿は普通の生徒。
髪もちゃんとおさげにして
校則違反なんかしなかったし
皆んなみたいに夜中に出かけて
バイクに乗ったり、他の中学の子と
喧嘩するなんて全くありませんでした。
私は中途半端なワルでした。
他人と喧嘩なんか怖かったし
警察のお世話になるような事も
ひと様の自転車やバイクを盗んで
迷惑をかけるような行為も、何一つ
一緒になってやれない半端者だったのです。
不良仲間といつも一緒にいるだけの
真面目な女の子って感じで、1人みんなと違っていました。
だけど不良仲間の皆んなは、そんな私を決して仲間外れにしたり、馬鹿にしたり、いじめたりしませんでした。
いつも 「あんたはね」って
「こんなとこにいるべきじゃないよ」
「私達と一緒にいるべきじゃないよ」
「ちゃんと勉強しなよ」「できるんだから」
そう 私に言っていました。
校則や社会の常識に反していたって
先生や大人に叱られ叩かれていたって
学校の授業をまともに受けていなくたって
まるで自分の存在意義を叫んでいるように
なめられてたまるか!って覚悟で生きてる彼らは私の何倍も落ち着いた大人に見えました。
その後 結局 最後まで勉強をまともにやらなかった私は見事、公立の志望校を落ちて、すべり止めで受けた私立の高校に行くことが決まりました。
仲が良かった仲間の皆んなは
結婚したり、就職が決まっていたりで、
高校へ進む子は誰もいませんでした。
年下の彼とは 卒業後 驚くほどあっけなく
今までの関係が切れてしまいました。
何もかもが新しくなった環境の中で
それぞれの道へと歩み始めた私達。
卒業以降 私はこの優しい不良仲間達とまったく会わなくなりました。
高校生になった私は一人
いつか貰った言葉の通り
ちゃんと勉強するって道を進み始めたのでした。
つづく