先日の羽生結弦ノッテステラータ公演についてもっと書きたいんですが、その前に…
私がSEIMEIを羽生くんのプログラムの中でも特に愛していることについて、ちょっとだけ。
それまでの「日本人スケーターの日本題材のプログラム」が、2015年の羽生くんのSEIMEIを見るまで、しっくりきてなかったんだと気づいてしまったんですよね。
いずい?
隔靴掻痒?
なんちゃって和風?
本物の日本はそうじゃないと言いたいのに、では自分はどこまで本当の我が国のことを理解しているのか?と問われると何も言えない…
それが、羽生くんのSEIMEIを見たときに、「これが日本だ」と叫びたくなったんです‼️
「陰陽師」は日本の歴史上の実在人物を題材にしたファンタジー小説を映画化したもので、そこには「外国から見た日本」が混じってません。
それでいて羽生くんのSEIMEIは、シェイリーンさんに振り付けしてもらったので、「世界から見た日本」が内包されているんですよね。
ただ、その世界観がどこまでフィギュアスケート界に受け入れてもらえるか、どう評価されるかはシーズン途中まで未知数だったのではないでしょうか。
だけど羽生くんはその実力と存在感で世界にその素晴らしさを認めさせて、
SEIMEIで世界記録を更新した、
しかも連覇がかかる平昌オリンピックシーズンにも演じてくださる、
どれだけ「日本の誇り」「誉高き日本男子」と思ったことか。
それでも、GPFで世界記録更新したあたりからの(他の選手たちにも勝つチャンスあげちゃう的な)採点の迷走ぶりや自国すけれんの他選手への優遇、そしてオリンピック前の大けがでどうなることか?と心配してました。
だから羽生くんのそれまでのプログラムたちが五芒星の結界になって、平昌オリンピックでのSEIMEIを守護したようなイメージを
ノッテステラータ公演での萬斎さんとのコラボで感じたのでしょうね。
バラ1は世界記録プログラム、このSPがあってこその金メダル🥇ですし、クラシックというフィギュアスケートの王道です。
レツクレは4Loの世界初成功プログラム、それもSPで必須だった難しい入り方からのジャンプとして着氷したし、この曲のファンの方たちにも喜んでもらえたものです。(他界隈のオタクを満足させることは難しいと思うので)
ホプレガはSEIMEIとは違うときのフリーの世界記録プログラム、3種類4本のクワドを入れたパーフェクトパッケージです。
ノッテステラータはフランスの作曲家、イタリアの歌手、ロシアの重鎮、カナダの振り付け師が関わった、スケートの良さを堪能できるEXプログラムです。
ロミオは震災の次のシーズンを闘った、世界に羽生結弦の名を知らしめたプログラムです。
この5プログラムが五芒星とすると、バランスもわりといいんですよね。
バラ1とレツクレはバトルさんでノッテステラータはウィルソンさん、(男性)
ホプレガはシェイリーンさんでロミオは奈々美さん、(女性)
が振り付けています。
音楽としては、ホプレガが日本で、それ以外は外国の作曲家によるものです。
そういうバランスによって配置された五芒星が結界となった…
というイメージになりました。
…………
フィギュアスケートであれ何であれ、芸術は天に捧げるものだと考えるなら。
日本の伝統芸能こそはその道のプロ、狂言という長年引き継がれてきた世界で新たな道を開拓なさってきた野村萬斎さんは、あの地で鎮魂の舞を奉納するためには「地の利、人の和」だけでなく「天の時」を待つ必要があったのかもしれませんね。
それが今年だった、そして人の和はその賛同者の方たちを中心に築かれたものだったのでしょう。
私には霊感など微塵もないんですけど、それでも、
ボレロは会場のエネルギーが萬斎さんと羽生くんに集約されて、ラストで解き放たれたように感じたし、
SEIMEIでは逆に、会場のエネルギーをその場から発信した…拡散していったように感じました。
その受け取り方が合っているかどうかはわからないけど、私がそう感じたというだけのことですから、話半分に読んでくださいね。
…………
芸術は創始者が莫大なエネルギーでその道を切り拓いて、
その道を進むことを選んだ方たちが続いてきたもので、
さらにその中からは変革者も現れてきたのだと思います。
変革には、他方面からの学びがあったのでしょうね。
萬斎さんがボレロという外国の音楽を取り入れたように、
羽生くんが日本の音楽でスケートをしたように。
また、さまざまなジャンルの身体表現に触れてきたことも、羽生くんのスケートの振り幅をさらに広げている気がします。
…………
ノッテステラータ公演の翌日の駆け足仙台観光、目的地ナンバー1❣️
国際センター駅の記念碑です〜
ああ、ちっとも「当日の感想」も「翌日の観光」も書ききれてない気がする…
まあ、いつもこんなもんかー(^◇^;)
読んでくださってありがとうございました。
