Concert Modern / Les Brown | 風景の音楽

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“のすたるジジイ”が30~50年代を中心にいいかげんなタワゴトを書いております。ノスタルジ万歳、好き勝手道を邁進します。


令和6年1月12日(金)
Concert Modern / Les Brown(★★★★★)
ノスタルジ度(★★★★★)
ジャンル:Jazz


Side 1
1.The Nutcracker Suite
2.Porgy And Bess Overture

Side 2
1.Slaughter On Tenth Avenue
2.Rhapsody In Blue
3.An American In Paris

Les Brown(arr, cond), Abe Aaron, William Usselton, "Butch" Stone, Matt Utal, Ralph La Polla(sax), Clyde Brown, Dick Kenney, J. Hill, Roy Main(tb), Clinton McMahan, Conrad Gozzo, Dick Collins, Jerry Kadovitz, Wes Hensel(tp), Don Trenner(p), Tony Rizzi(g), David Grupp(xylo, bells), Don Bagley(b), Lloyd Morales(ds)

Recorded 1958
Released by Capitol Records – T 959(mono)

昨日の日の入りは17時4分だった。
今朝の日の出は7時5分だ。
寒い朝が続いている。
気温は0度と低いが昼には12度まで上がるようだ。

レス・ブラウンの58年録音。
キャピトルのオリジナル盤である。
ニューヨークの雨に濡れた夜景の写真がいいねえ。
こういうジャケットをつくるのがキャピトルのいいところだ。

針を下ろすと、やや高域を抑え気味にした柔らかなオケが流れ出す。
チャイコフスキーの“胡桃割り人形”から引いてきた旋律が次々に登場する。
アタシが中学生の時にオーケストラ部で練習していた旋律を聴くと
懐かしさより冷や汗が出てくる。

チャイコを取り上げる辺りがレス・ブラウンらしいところだ。
チャイコをスイング・ビートに乗せる粋さがいいねえ。
クラシックの曲をJazzにするのは何でもいいわけじゃない。
たいていどこかスノッブな嫌らしい匂いが出ちまう。

日本人アレンジャがそれで失敗するが
本人は気が付いていないから、溜息しか出ない。
レス・ブラウンの編曲にはそういう野暮なところがない。
ケントン楽団も同じだ。

これを録音したのが東海岸だったのがニクイね。
西海岸だと、軽さのあるアレンジが多くて
そいつはいけません。
東海岸らしい落ち着きと重さを持たせたブラウンは天才であります。