CLARK TERRY | 風景の音楽

風景の音楽

暴走老人がジャズ、現代音楽・アバンギャルド等に加えてSF・文学・オーディオ・VINYL,CDなどについてタワゴトを記します。ベースはJAZZ。JAZZがお好きな方は、どうぞ読者登録を。


CLARK TERRY(★★★★☆)

Side 1
1.  Swahili(Quincy Jones)6:05
2.Double Play(Quincy Jones)3:30
3.Slow Boat(Clark Terry)4:25
4.Co-Op(Terry, Henderson)3:43

Side 2
1.Kitten(Clark Terry)5:30
2.The Countess(Terry, Green)6:38
3.Tuma(Quincy Jones)3:02
4.Chuckles(Clark Terry)

Clark Terry(tp), Cecil Payne(bs), Jimmy Cleveland(tb), Horace Silver(p), W. Marshall(b), O. Pettiford(cello), A. Blakey(ds)

Recorded Jan. 3 & 4, 1955.
Released by EmArcy Records ‎– MG 36007 / 日本ビクター SM-7261M

昨夜は暑くて寝苦しかった。
午後には夏日になるようだ。
十月に入ってもまだ夏の名残を引きずっている。
いや、夏が未練たらしくしがみついているのだ。

まるで妖怪だね。
今朝は猫又の襲撃がなかったのでよく眠れた。
新聞を取りに出て休刊日に気付いた。
やれやれ、VINYL掛けてアタマに気合いを入れよう。

クラーク・テリイの55年のアルバム。
ビクターの国内盤、ものすごく痛んだジャケットだ。
天はすっかり避けていて、すぐに背も避けて三方開きになりそうだ。
この痛み方では音も酷かろうとおもいながら針を下ろした。

ああら、何ともないじゃないの。
モノーラルのせいもあるだろうがノイズレスで鮮やかな音だ。
オリジナルはエマーシー。
マーキュリーがJAZZ専門に作ったレーベルだ。

エマーシーのアルバムには名盤が多い。
これもアタシの好きな五十年代モダンでとても気に入っている。
クラーク・テリ-のフレージングは力強い。
裏表のないペットの強烈な音色が何とも素敵だ。

この三管編成はサックスがバリトンというのがオモシロイ。
セシル・ペインのバリトンはとてもヨロシイ。
バリバリ吹きまくらぬところが彼のよさである。
ボーンはジミ・クリーブランドで、彼もまた渋いねえ。

この三管編成の組合せは実に効果的だ。
モダンと言ってもちょいと古風な雰囲気を残していて
これは“秋”に聴くべきアルバムなのだ。
熱帯夜におもいきりクーラーを掛けて聴くのもいいが、本番は秋なのだ。

ホレス・シルヴァとアート・ブレイキイという絶妙なリズムセクション。
裏面の“Tuma”はクインシー・ジョーンズの曲である。
五十年代までのクインシーはなかなかよかったのである。
ホレス・シルヴァがまことにリリカルなピアノを弾いている。

このアルバムは夏に聴いては勿体ない。
味わうには十月しかないのだ。
朝の大気がしっとりとする十月でなければならぬ。
涼やかな朝に聴くのは愉しい。今日も暑くなる。