おはようございます。ダン・ケネディです。
前回のメールでは、
得意客に関する情報を集めるための戦略を開発し、
最良の見込み客を選別することの重要性についてお話しました。
今回は、中小企業にとってデモグラフィクスがいかに重要であるか
を示す良い例を紹介しようと思います。
富裕層が住む郊外のショッピングセンターで
ハイセンスなブティックを経営している女性がいました。
彼女は顧客リストを作成しておらず、
顧客について、ほとんど何も知りませんでした。
そんなものは必要ない、と彼女は言っていました。
ほとんどの顧客は、店のすぐ近くにある高級住宅街の住人で、
その住宅街に配られる小部数の新聞に定期的に広告を載せているから、
というのがその理由でした。
しかし、最終的には彼女は顧客リストを作ることにしました。
なぜだか分かるでしょうか?
顧客の3分の2は、例の高級住宅街から
40~60キロも離れたミドルクラスの住宅街に住んでいたのです。
それらの顧客は、超ファッショナブルな人々が
買い物をしにくるという先入観で彼女の店を訪れていたのでした。
彼女はショックを受けました。
彼女はその情報に基づいて、顧客が実際に住んでいる地域に向け
ダイレクトメール・キャンペーンを実施しました。
その結果、わずか半年で売上は3倍に増えました。
顧客について本当のことをどれだけ知っているか、自問してみてください。
あなたが顧客について知っていると思っていることが、
間違っている可能性はないでしょうか?
多くの顧客に見られる共通点で、
あなたがまだ気付いていないことはないでしょうか?
顧客についてすでに知っている情報で、
まだ活かしきれていない情報はないでしょうか?
『思考は現実化する』の著者として有名なナポレオン・ヒル博士は、
20年以上に及ぶ自身の調査から、「正確に判断する能力」が、
成功している多くのビジネスリーダーに共通する特徴の1つである
と説いています。
顧客についての正確な情報なしに、正確な判断を下すことはできません。
新しい見込み客のリストを作成するときや、
新商品・新サービスを販売するときには、
顧客に関する正確な情報を活用すべきです。
そして、顧客の関心に焦点を合わせたダイレクトメールを作成しましょう。
誰にとっても、顧客についての情報を収集・蓄積することには
労力をかけるだけの価値があります。
しかし、その情報を元に前述した3つの問いについて考えてみれば、
そうした情報を収集することが、今までいろいろやってきたなかで
最も収益性の高い方法であることに気付くでしょう。
ダン・ケネディ