ある団体のお稽古で使っていただけるということで、私の電子ピアノとスタンドとアンプがしばらくの間ご奉公に出ることになりました。了解を得えてないから「ある団体」と書きましたが、知人だけしか読まないブログだし、PRにもなるから、明らかにしちゃおうかな。私が長年応援し続けている、千葉県立八千代高校の和太鼓芸能集団「鼓組(こぐみ)」からの依頼です。6月にビッグな演奏会があるのですが、そのための練習用(お稽古用?)として使っていただけるということです。レンタル(ご奉公?)を依頼してくださり、誠にありがたいことでございます。
今回紹介する「YAMAHA P-80」は、古い機材ですが、コンパクトでありながらアクションハンマー・キーを採用しており、タッチが極めて生ピアノに近いという銘器です。本番ではグランド・ピアノを使うということなので、リハ(お稽古)で演奏するとしたら、やはりこれしかないでしょう。私は、他にもピアノタッチのキーボードは数多く所有していますが、演奏感覚のレベルが違います。
コンパクトですが、本格的なハンマー鍵盤構造のため重くなっており、15.8kgもあるので、小さいからと気楽に持とうとすると、予想外に重いので腰を痛めてしまいます。もしかしたら、18.5kgだったかな?
私は、予備も含めてP-80を2台所有しており、以前は頻繁にライブ演奏でも使用していました。いわゆる、ぐにゃっとしているなんちゃってピアノタッチではなく、とてもリアルな演奏感覚を味わうことができます。しかも、音がよいのです。
ハンマーアクションだから、縦に立てかければ鍵盤がぼこぼこに凹んでしまいますが、横に置けば元通り。本物の証です。
ピアノタッチキーボードに何を求めるかという究極の議論になってしまうため論評は難しいところですが、当のヤマハ自身も後発のPシリーズでは廉価版においてアクションハンマーの採用を取りやめて、プラスチックの弾力を使ったそれっぽいピアノタッチで済ましています。P-80は、このサイズで本格的な鍵盤であること、もう2度と出てこないであろう、傑作の88鍵ピアノタッチ・キーボードであることは間違いありません。今、このレベルの鍵盤を求めたら、相当の出費を覚悟しなくてはならないのです。
今回、鼓組様から貸してほしい(奉公に出してほしい)と言っていただけたことにより、久しぶりに活躍の場が訪れたP-80、お引渡しする際に、何だか嬉しそうに見えました。生きているわけないのにね。「がんばってくるね!」と言っているかのようでした。性能のいいミニ・アンプとがっちりとしたスタンドもお供につけて、ご奉公の旅に出かけます。いってらっしゃい。頑張れよ!







