まんぼうじゃズ 年末ジャズコンサート
於:千葉市川戸公民館

コロナ禍中の音楽活動苦境の時代も含めて、毎年オファーを受け続けて、今回で8回目の出演となりました。

このライブは地域限定の完全予約制のため、特に私やメンバーの知人に告知はしていません。思い出せば、コロナ禍となる直前の3年前のコンサートでは、狭いホールにぎゅっと120人近くがフリーで入っていましたが、2年前のライブでは予約制の抽選20人で、椅子と椅子の間隔は2m。1年前は抽選30人で客席の椅子と椅子の間隔は1m。両年とも、管楽器の前には飛沫対策としてシールドボードも設置しました。この2年間は、落選した皆様に申し訳ないという思いも抱きながら、選ばれて来てくださった皆様のために、心を込めて精一杯演奏をしました。
そして今年は、50人限定の予約制でした。やはり、今回も落選した方が多かったとのことで、複雑な気持ちです。
千葉市の川戸公民館で行う毎年の演奏は、訪問する地域の皆様との絆を再認識する場でもあります。リピーターが多いこのライブですが、演奏をする度に皆さんが毎年楽しみにしてくださっていることがよくわかり、毎回身が引き締まる思いです。
ところで、私は、声をかけてくださった某団体の一員として東日本大震災の直後から多数の被災地域の仮設住宅等に出向き、ボランティアとしての訪問演奏をしていた時期があります。音楽の力で人の心を励ますことができることを実感したその活動は、6年と少し続きました。大震災から時間が経つにつれて被災地からの依頼も激減し、今ではその役割を無事に終えております。
訪問していた時期の後半になると、行く度に仮設住宅はどんどんと撤去されていて、私たちが最後に演奏に行った場所は、災害復興住宅でした。
川戸公民館での演奏は、なぜかその被災地訪問演奏時代を思い出させます。音楽で人々を勇気付けられるかもしれないと考えることができる、貴重な機会です。
ところで、今回の演奏においては、ある大きな変化がありました。いつものように、最初にこのライブにこれまで来たことがあるかと質問をして挙手をお願いしたところ、いわゆるリピーターは3分の1程度でした。恥ずかしくて手を挙げないのではないかとも疑って、では今回が初めての方はと声をかけたら、確かに3分の2程度の挙手でした。しかも、その中に小学生が複数存在していたのです!
去年は30人のうち90%、一昨年は20数人のうちほぼ100%がリピーターという状況でしたが、つまり、この2年間は、一般の人は感染が怖くてコンサートになど行く気にはならなかったが、どうしても聞きに行きたいというコアな方々が抽選に臨み、来てくださっていたということですね。20人限定のライブの際には、抽選だということを知らずに来たという方も複数いて、帰ってくれとも言えずに、結局は30人弱になったように記憶しています。
うーん、崇高すぎます。ありがたいを超越して恐縮してしまいます。
そして今年は、ついに行動制限のない中でのコンサートということで、回覧板のチラシを見て「行ってみようか」的な感覚で申し込んでくださった方も多かったのではないかと推測しております。それがついに、3分の2が新規のお客様だったという結果になったのでしょう。
バイアス(思い込み)はいけないとは承知していましたが、昨年までは必ず、子供達が来た際のことを想定した選曲もしていたのに、今回は子供は来ないだろうと決めてかかっていました。
昭和の曲を中心に、邦楽・洋楽共に多く取り揃え、ジャズ講座のような内容も行いましたが、お子さんや若い方にも楽しんでいただけたかどうか不安です。やっていることは例年通りなのですが、今回は若干客層が違っていました。舵取りが難しいですね。
コンサート後に、クリスマス曲をもっと聞きたかったという直接の声もあって、今回は反省することしきりです。
来年もお声をかけていただけたとしたら、今のこの思いを忘れずに、さらによいライブを目指していくつもりです。
メンバーの皆様の献身的なご協力により、とても充実した演奏会となりました。その、大切な友人たちを紹介します。公民館の近くにある昭和っぽい?レトロなお蕎麦屋さんで食べる昼食は、毎年の楽しい恒例行事のようになりました。そのときの写真も掲載してあります。
<出演:まんぼうじゃズ>
トランペット:生井清太郎
サックス:奈良和美
ギター:竹内芳弘
キーボード:太宰理恵&高橋裕希
ベース:まんぼう
ドラム:石橋雄二
(注)「まんぼうじゃズ」のユニット名は、川戸公民館演奏限定で使用することにしています。