事業継続マネジメント(BCM)の本質とは? (2) | 京都で働くコンサルタントのブログ
2017-07-01 07:50:30

事業継続マネジメント(BCM)の本質とは? (2)

テーマ:事業継続マネジメント

皆さん、こんにちは。

(株)マネジメント総研の小山です。

 

前回、「事業継続マネジメント(BCM)の本質とは?」というテーマで、「そもそもBCPとは?」「BCPの位置づけ」について書きました。

▼前回の内容は以下ご参照ください。
http://ameblo.jp/management-souken/entry-12284126421.html


今回は、その続きとなります。


<事業継続のマネジメント>

企業は「ゴーイングコンサーン」、事業を継続することが前提です。
解散を前提とはしていません。

事業は顧客に価値を届けるものであり、また、雇用を維持するものでもあります。

お客様のため、従業者のため、サプライチェーンのため、事業を継続することが重要であり、事業を中断・阻害するリスクを管理することは経営者のつとめであると言えます。


この管理とは、組織の内外の課題を考慮し、リスクを選好し、事業の影響度を分析し、リスクアセスメントを行い、事前の対策や「BCP」を策定することが含まれます。

また、「BCP」を関係者に周知し、「BCP」が機能するように演習・試験することも必要です。

そして、これらの仕組みが適切かどうか、有効かどうかについて監査等により検証し、改善していくことも重要です。

これら一連のプロセスが、事業継続のマネジメントです。



<事業影響度分析とリスクアセスメント>

事業を継続するためには、組織の置かれている状況を把握し、リスクとの向き合い方を決め、事業が中断することによる影響が経時的にどうなるかを明らかにし、そのような事態を招く状況を想定し、そのような事態に至らないようにするための手をどの程度打てているかを評価し、優先度をつけて、事前の対策や事後の計画を整えることが肝要です。


事業が中断することによる影響は、自社、顧客、供給者、社会等それぞれの観点で、中断する時間(例えば、1時間、12時間、1日、3日、1週間、1か月等)とともに明らかにしていきます。


また、事業を継続する上で必要な資源も明らかにしていきます。
「ISO 22301(事業継続マネジメントシステム-要求事項)」では、以下が挙げられています。もちろん、これだけには限りません。
a) 人
b) 情報及びデータ
c) 建物、作業環境及び関連ユーティリティ
d) 施設、設備及び消耗品
e) 情報通信技術(ICT)システム
f) 交通機関
g) 資金
h) 取引先及びサプライヤー



その上で、事業を継続する上で必要なこれらの資源が使えない/失われる事態を想定し、それを招かないようにするための対策状況、招いてしまった場合の対応手順の準備状況を明らかにします。

これらにより手を打つべき課題を明らかにし、優先度をつけて手を打っていくことになります。


必要な資源が使えない/失われる事態の発生に関する事前対策には、「発生の予防」と「発生時の備え」の2つの側面が考えられます。
また、それぞれをさらに2つに分けて考えることが有効です。

(1) 発生の予防
 (1-1) 原因の発生を防ぐ
 (1-2) 結果の発生を防ぐ
(2) 発生時の備え
 (2-1) 中断時間を縮める
 (2-2) 影響を小さくする


そして、必要な資源が使えない/失われる事態が発生してしまった場合の対応手順、すなわち、「BCP」として、次の3つの段階の計画を予め整えていくことが重要です。

(1) 初動対応
(2) 事業継続
(3) 完全復旧



<事業継続手順>

「BCP」は作ることが目的ではありません。
事業を継続するために使えなくては意味がありません。

従って、必要な関係者に周知するとともに、「BCP」が機能するように演習・試験を繰り返すことが重要です。

前述のように、「初動対応」「事業継続」「完全復旧」の各段階の対応手順を整えることが重要ですが、演習・試験についても、これらの段階を踏まえた実施が肝要です。

演習・試験を行うことで理解が深まるだけでなく、不備に気づくことができ、いざという時に機能させるための改善の機会となります。


しかし残念ながら、「BCP」を作り、演習・試験を行っていても、「初動対応」の一部に当たる“避難”と“安否確認”の訓練にとどまっている組織が多いのが現状です。

「初動対応」には“建物の安全確認”や“対策本部の設置”、“二次被害の防止措置”、“被災状況の把握”等も含まれ、これらも演習・試験により確認すべき事項です。

また、「事業継続」段階の計画についても、演習・試験を行い、対応の理解を深め、不備に気づき、改善につなげることが重要です。

事業を継続するために使えないと意味がありませんので。




ということで、今回は「BCMの本質」をテーマに、「事業継続のマネジメント」「事業影響度分析とリスクアセスメント」「事業継続手順」について書かせていただきました。


続きは、また次回。
どうぞお楽しみに。


 

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