パーソナルデータの利活用に関する制度改正に係る法律案の骨子案 | 京都で働くコンサルタントのブログ
2015-01-16 03:26:15

パーソナルデータの利活用に関する制度改正に係る法律案の骨子案

テーマ:情報セキュリティマネジメント
皆さん、こんにちは。
(株)マネジメント総研の小山です。

2014年12月19日に、第13回パーソナルデータに関する検討会が開催され、「パーソナルデータの利活用に関する制度改正に係る法律案の骨子案」が示され、検討が行われました。

これは、いわゆる個人情報保護法改正の骨子案に当たるもので、この検討を経て、当初予定どおり、今通常国会に改正法案が提出されるようです。


骨子案の項目は以下のとおりです。


1.個人情報の定義の拡充

2.適切な規律の下で個人情報等の有用性を確保するための規定の整備
(1) 匿名加工情報(仮称)に関する規定の整備
(2) 利用目的の制限の緩和
(3) 情報の利用方法からみた規制対象の縮小

3.個人情報の保護を強化するための規定の整備
(1) 要配慮個人情報(仮称)に関する規定の整備
(2) 第三者提供に係る確認及び記録の作成の義務付け
(3) 不正な利益を図る目的による個人情報データベース提供罪の新設
(4) 本人同意を得ない第三者提供への関与(オプトアウト規定の見直し)
(5) 小規模事業者への対応
(6) 個人情報取扱事業者による努力義務への個人データの消去の追加
(7) 開示等請求権の明確化

4.個人情報保護委員会の新設及びその権限に関する規定の整備
(1) 個人情報保護委員会の主な権限
(2) 個人情報保護指針の作成への関与

5.個人情報の取扱いのグローバル化に対応するための規定の整備
(1) 国境を越えた個人情報の取扱いに対する適用範囲に関する規定の整備
(2) 外国執行当局への情報提供に関する規定の整備
(3) 個人データの外国にある第三者への提供の制限



骨子案には、「匿名加工情報(仮称)」「要配慮個人情報(仮称)」という新たな情報分類が登場しています。


「匿名加工情報」とは、以前ご紹介した「パーソナルデータの利活用に関する制度改正大綱」“本人の同意がなくてもデータの利活用を可能とする枠組みの導入等”の中で“個人の特定性を低減したデータ”と呼ばれていたものに当たります。

現行の個人情報保護法(第23条)では、原則として、個人データを第三者に提供するには、本人の同意が必要となっています。

改正骨子案では、一定の基準に従って、個人情報から特定の個人を識別することができる記述等を削除(又は他の記述等に置換)し、当該個人情報を復元できないように加工したものを「匿名加工情報」と呼び、これを(新たに設置される)個人情報保護委員会に届け出て、第三者に提供する旨を公表し、提供先に「匿名加工情報」であることを明示すれば、本人の同意なしに第三者提供ができるようになる模様です。



「要配慮個人情報(仮称)」とは、プライバシーマークの審査基準である「JIS Q 15001:2006」3.4.2.3(特定の機微な個人情報の取得、利用及び提供の制限)の規定に準じた内容と考えられます。

なお、諸外国における機微情報と異なるとの誤解が生じないように、名称も含めて考慮することが必要、という意見が出ているようです。


また、上記「2.(2)利用目的の制限の緩和」については、色々と意見が出ているようで、最終的にどのように落ち着くか、注目です。

骨子案では、個人情報を取得する際に本人に利用目的を変更することがある旨を通知(又は公表)した場合において、定められた事項を、あらかじめ本人に通知する(又は本人が容易に知り得る状態に置く)とともに、個人情報保護委員会に届け出たときは、利用目的を変更することができるようになる模様です。

現行の個人情報保護法(第15条)では、利用目的を変更する場合には、変更前の利用目的と相当の関連性を有すると合理的に認められる範囲を超えて行ってはならない、と規定されていることから、この骨子案のとおり改正されれば、大きく制限が緩和されることになります。

ただし、「OECDプライバシーガイドライン」(プライバシー保護と個人データの国際流通についてのガイドライン)には、利用目的以外の目的での利用は本人同意を原則としており、改正骨子案が採用された場合、このガイドラインに適合しないことになる、等の意見が出ているようです。



当該検討会の議事要旨がまだ公開されていないので、議事次第・資料ベースでのご紹介となるため、今回はここまでにさせていただきます。


なお、議事次第・資料は以下のURLに公開されていますので、適宜ご確認ください。
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/pd/dai13/gijisidai.html


引き続き、動向をウォッチし適時ご紹介させていただきます。
よろしくお願いいたします。



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