ISO 39001(道路交通安全マネジメントシステム)の管理のポイント | 京都で働くコンサルタントのブログ
2013-04-01 06:15:55

ISO 39001(道路交通安全マネジメントシステム)の管理のポイント

テーマ:マネジメントシステム
皆さん、こんにちは。
(株)マネジメント総研の小山です。

前回は、「道路交通安全のマネジメントシステム(ISO 39001)とは?」というテーマで、「ISO 39001」の対象、利害関係者、構築メリットなどについてご紹介しました。

<前回の内容はこちら>
http://ameblo.jp/management-souken/entry-11490059572.html


今回はその続きとして、実際のご支援の中で感じている管理のポイントについてご紹介します。


道路交通安全(RTS)マネジメントシステムの最終目標は、「交通事故による死亡者や重傷者数」を減らすことです。

死亡・重傷というと少し大げさと感じる場合は、「有責事故や人身事故の数」を減らすことと捉えても良いでしょう。


これらを実現するためには次の2つの管理が大きなポイントであると感じています。

(1) パフォーマンスファクターの管理
(2) ヒヤリ・ハットの収集


以下、それぞれについて見ていきたいと思います。


(1) パフォーマンスファクターの管理

「交通事故による死亡者や重傷者数を減らすぞ!」と思うだけでは、それを達成することはできません。

そこで、「それを実現するための要素には何があるか?」を検討することが必要となります。

これを明らかにすることができれば、「それが適切に機能しているか?」を監視・測定することで、目標達成に向けた調整が可能となります。

この要素が「パフォーマンスファクター」です。

「ISO 39001」には、“6.3 RTSパフォーマンスファクター”に、次の3種類の記載があります。
 a) Risk exposure factors(リスクの発生要因)
 b) Final safety outcome factors(最終目標)
 c) Intermediate safety outcome factors(中間安全管理項目)

死亡者や重傷者数を減らすという最終目標(b)を実現するために、それを妨げるリスクの発生要因(a)を明らかにし、そのリスクを減らすための中間安全管理項目(c)を決め、目標を設定し管理する、という関係にあるため、(c)の管理が特に重要なポイントとなります。

(c)については、「ISO 39001」の付属書に10種類の管理項目が列挙する形で示されているのですが、これらを、
 1)道路に出るための条件
 2)道路上
 3)事故時の対応
の3場面に分けて考えると、しっくり来る内容となっています。

自社の置かれている状況をもとに、これらを検討して、管理方法を整理し、目標設定して、監視・測定することで、最終目標の実現をめざすことが可能となります。


(2) ヒヤリ・ハットの収集

事故を統計学的に調べて導かれた有名な経験則に、「ハインリッヒの法則」というのがあります。

1つの重大事故の影には、29の軽微なトラブルがあり、300のヒヤリ・ハット(※)がある、というものです。

※事故には至らなかったもののヒヤリとした、ハッとした事例のこと

ヒヤリ・ハットは事故に至る手前のものなので、当事者は冷や汗をかくものの、積極的に集めることをしないと、やがて忘れられ、手を打つことなく埋もれてしまいます。

このヒヤリ・ハットを拾う仕組みをつくると、実際には色々起こっているということが目に見えてわかります。

ハインリッヒの法則は、裏を返せば、このヒヤリ・ハットを拾って手を打つことが重大事故の防止につながる、ことを意味しています。

従って、ヒヤリ・ハットは、宝となる貴重な情報だと言えます。

なお、「ISO 39001」では、“9.2 道路衝突事故及び他のインシデント調査”の部分が該当します。


道路交通安全マネジメントシステム(RTSMS)には、
・全社的な目標管理サイクル
・日常の管理サイクル
の2つのPDCAサイクルが存在します。

今回ご紹介した2つをこの管理サイクルに当てはめると、
(1)は全社的な目標管理サイクルにおける管理のポイントであり、
(2)は日常の管理サイクルにおける管理のポイントである
と言えるでしょう。



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