「ISO/IEC20000-1」の改正 | 京都で働くコンサルタントのブログ
2011-05-09 09:32:01

「ISO/IEC20000-1」の改正

テーマ:マネジメントシステム
ITサービスマネジメントシステムの認証規格である「ISO/IEC20000-1」が4月15日付で第2版に改正されました。

初版は2005年に制定(2007年にJIS化)されましたので、約6年が経過したことになります。

その間に、ITサービスマネジメントのベストプラクティス集である「ITIL(IT Infrastructure Library)」はバージョン2から3に改訂されました。

「ITILバージョン2」では、「サービスデリバリ」と「サービスサポート」の2冊がメインに据えられており、「ISO20000-1:2005」もそれを踏まえた構成がとられていました。

しかし「ITILバージョン3」では、これまでのプロセスごとの構成からライフサイクルを意識した構成(「サービスストラテジ」「サービスデザイン」「サービストランジション」「サービスオペレーション」「継続的サービス改善」)に再編されました。

この「ITIL」の再編が、「ISO/IEC20000-1」の改正にどこまで影響を与えるかが懸念されていましたが、6章以降の構成(いわゆる13プロセス)については大幅な変更はありませんでした。

6章以降の章立てに係る変更は次の3つです。

6.4 Budgeting and accounting for IT services
 > 6.4 Budgeting and accounting for services

8.2 Incident Management
 > 8.1 Incident and service request management
   (旧「8.1 背景」は削除されました)

10.1 Release management
 > 9.3 Release and deployment management
   (「9 Control processes」の中に移されました)


内容については、多くの箇所において文章表現が見直されていたり、より細かく規定されていたりしますが、全体的にわかりやすくなった印象を受けました。

一方、6章より前の章については、大きな変更がありました。

「ISO20000-1:2005」では、3章に「経営陣の責任」「文書化に関する要求事項」「力量、認識及び教育・訓練」、4章にPDCAサイクルについての要求事項が規定されていましたが、「ISO20000-1:2011」では、1章の後に「引用規格」が挿入され、3章と4章が1つの章にまとめられて、次の構成となりました。

1 適用範囲
2 引用規格
3 用語及び定義
4 サービスマネジメントシステム一般要求事項


内容については、「用語及び定義」が15項目から37項目に増えていたり、「マネジメントレビューへのインプット」として10項目が明示されていたり、(「ISO9001」では7項目、「ISO/IEC27001」では9項目が明示されている)「Plan」の項目が2つ増えていたり、逆に「Do」の項目が3つ減っていたり、と表面的には大幅に変わっています。

しかし、根底にある考え方は変わっておりませんので、やはり、わかりやすく改正されたと捉えるのが妥当です。

これから認証取得を考えられる組織、すでに認証を取得されている組織、認証取得までは考えていないけれど参考にしようとされている組織、いずれの組織においても、旧版(ISO/IEC20000-1:2005)での推進よりも、まだ日本語化されていないとはいえ、わかりやすく改正された第2版(ISO/IEC20000-1:2011)での取組みを始めることが、より効果的なITサービスマネジメントの実現につながることと思います。


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