風のかたち(5) | すくらんぶるアートヴィレッジ

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・・・茶碗「金継」から北斎「山下白雨(雷富士)」のカミナリ形へと展開しましたが、北斎と風の関係は深~いですよね。

 

《NEWS》2016.6.27エキサイトニュースより

葛飾北斎が★鋭い観察眼で丹念な描写かつユーモラスに描いた『北斎漫画』展覧会

葛飾北斎の代表作として「富嶽三十六景」と双璧をなす「北斎漫画」、東京都渋谷区にある太田記念美術館では、企画展として2016年7月1日(金)から7月28日(木)の期間、『北斎漫画ー森羅万象のスケッチ』を行う。

http://www.ukiyoe-ota-muse.jp/exhibition/2016-hokusai-manga

葛飾北斎(1760-1849)はさまざまな作品を手がけた浮世絵師であるが、その名を世界中に広めるきっかけとなった作品が「富嶽三十六景」と、今回の展示である「北斎漫画」である。北斎の作品は浮世絵の展覧会だと、肉筆画や一枚摺の錦絵がメインとなって展示されるが、絵本が展示される機会はあまり多くない。そのため今回の展覧会のように、北斎の絵本をまとめて鑑賞することができる機会は大変貴重である。北斎漫画初編は文化11(1814)年、北斎が55歳のときに手がけられたが、その人気は北斎が亡くなったあとも衰えることなく、明治11年にようやく15編すべての出版が完結した。北斎漫画は実にさまざまな題材を描いており、キーワードが7つに分けられて描かれている。それは躍動・滑稽・生活・自然・動物・妖怪・建築に分けられていた。その視点はまるで科学者のように丹念に観察されていたが、躍動感あふれる動きや、滑稽さに満ちており、まことに北斎らしさが出ている作品である。なお北斎は他にもさまざまな絵本を制作しており、それゆえ北斎の画業を考える上では、『絵本』というキーワードが実に重要になってくるのである。

波や風など、★目に見える形にすることが難しい自然現象を描くことに取り組んでいた北斎。その熱心な探究心は晩年の代表作「冨嶽三十六景」を生み出す大きな原動力となります。

 

 

・・・日本を代表するアーティストですから、

 

《北斎風循環型社会之解説》環境省より

https://www.env.go.jp/recycle/circul/hokusai.html

地球温暖化問題の深刻化や資源制約の顕在化といった現状を踏まえ、持続可能な社会に向けて、天然資源の消費抑制と環境負荷の低減を目指した循環型社会の形成を、国内はもとより国際的にも実現していくことが喫緊の課題となっています。このため、環境省は、世界的に環境問題に関心の高まる北海道洞爺湖サミットの機会を捉え、「北斎風循環型社会之解説」を作成、配布しました。特に、循環型社会の形成に関しては我が国が世界をリードしていくべき立場にあることを踏まえ、7カ国語(英・独・仏・伊・露・中・韓)に翻訳し、世界に向けて発信しました。 北斎風循環型社会之解説では、日本を代表する表現手法の一つである漫画を活用しつつ、「平成20年循環型社会白書」の概要を紹介しました。ナビゲーター役には、世界的にも評価の高い、江戸時代を代表する浮世絵師である葛飾北斎を起用し、作風も葛飾北斎の代表作である「北斎漫画」の雰囲気を味わえるようにしました。なお、本冊子は、★風力発電による電力で印刷しました。

 

 

・・・こういう冊子、どんどん作ってほしいですね。

 

●葛飾北斎と『冨嶽三十六景』/江戸時代後期の日本を代表する浮世絵師 葛飾北斎(1760-1849)は、70年にわたる長い創作活動において、常に奇抜な発想や斬新なアイデアで多くの名品を生み出し、その生涯で3万点以上の作品を描いたといわれています。その中で天保年間(1830-32)に描いた『冨嶽三十六景』は、浮世絵風景画の金字塔を打ち立てます。喜多川歌麿(1753-1806)や東洲斎写楽(??-??)に代表される美人画や役者絵といった人物画(今で言うブロマイド)が主流であったこの時代、風景画という新たなジャンルを確立させた北斎の浮世絵は、江戸の庶民に喝采を浴びます。この『冨嶽三十六景』のシリーズは、当初はその名の通り大判錦絵36枚で終了する予定でしたが、あまりの人気ぶりで、「裏富士」と呼ばれる10枚が追加制作され、全部で46枚の制作をもって《冨嶽三十六景》となります。様々な場所から富士山を遠望するとともに、庶民の暮らしぶりなど、当時の風俗を織り交ぜながら描くスタイルは、とてもユニークなものでした。また、《神奈川沖浪裏》に見るダイナミックな波と静かにたたずむ富士山の対比や、《尾州不二見原》に見る巨大な桶の中に富士山を描き込んだ作品は、桶の円形、田んぼの升目の四角形、富士山の三角形といった異なる図形の組み合わせによる構図法が用いられ、いずれの作品からも北斎のたぐい稀なる才能が窺い知れます。

 

 

★「山下白雨」/『冨嶽三十六景』中、赤富士として有名な「凱風快晴」と見間違うような構図の作品となりますが、そこに描かれている内容はまるで違います。「凱風快晴」がその名の通り、晴れ渡った空に白雲が棚引き、「凱風」(南風)が気持ちよく吹く様が描かれているのに対し「山下白雨」富士山頂部分が晴れているものの、中腹より下は黒い雲に覆われ、稲光がダイナミックに描かれています。画面上半分にみる赤く染まった富士山と入道雲、画面下半分にみる黒雲の中に轟く赤い稲妻の対比がとても面白く、一つの画面の中に二つの自然現象を描き出した傑作です。

 

 

★「駿州江尻」/岩下書店HPより

紙を舞い上がらせて風を見せるとは、北斎さんのニヤリが見えるってもんだ

https://kanazawabunko.net/

写真のないこの時代に、まばたきでシャッターを切ったかのように瞬間を捉えています。目に見えない「風」をこんなにハッキリと描いて見せたのは、北斎が初めてだったはず。北斎自身、たくさんの紙を舞い上がらせることで風を表現するこのアイディアを思いついたときは、さぞかし嬉しかったことでしょう。富嶽シリーズ後に出版された、「北斎漫画」の12編や15編にも紙を使った風の絵を載せています。12編の9〜10丁の風の絵などは、他にも菅笠がおちょこになっちゃったお坊さんや、パンチラならぬフンドシちらりになった人など、楽しんで描いています。

 

 

・・・次回、さらに「すみだ北斎美術館」の素晴らしい取り組みを紹介します。お楽しみに。