羽曳野市(2) | すくらんぶるアートヴィレッジ

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・・・羽曳野市には誇れるミュージアムは、残念ながらありません。しかし、財政上のことを考えると「正解」だったのかもしれません。その一方で「世界遺産」登録をめざしているのは、「ハコモノ」建造の大きなチャンスを狙っているからなのかもしれませんね。


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陵南の森歴史資料室の展示替え

場所:陵南の森公民館内歴史資料室

583-0881羽曳野市島泉8丁目8番1号072-952-2751

開催期間:平成25年5月7日(月)から平成25年12月末日(予定)まで

平成23年度の成果報告展に替って5月初旬より誉田中学校(茶山遺跡)の調査で出土した形象埴輪を展示しています。形象埴輪には、全国でもほとんど出土例のない、冠帽形埴輪や椅子形埴輪などを展示しています。また新たに本庁1Fに設置していた市指定文化財の「鴟尾(しび)」が、陵南の森歴史資料室で見学できるようになりました。

茶山遺跡

583-0857羽曳野市誉田6-5(誉田中学校)

応神天皇陵(誉田御廟山古墳、全長425mの前方後円墳、5世紀前半築造)の東側そばの市立誉田中学校校庭で、市教委の発掘調査により古墳時代中期(5世紀前半)の水鳥や家、椅子、冠、馬、甲冑などを模った埴輪片、円筒埴輪など数百点に上り見つかった。円筒埴輪をモデルにした棺(長さ約1m、直径約50cm)や鉄斧なども出土した。室町時代(14世紀)頃に整地された土とともに出土したため、埴輪を立て並べた古墳があった可能性が高いという。現地見学会が2012年11月23日(金)日午前10時~午後2時に開かれる。産経新聞



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古墳時代中期に古市古墳群の形成が始まり、埴輪を製作した職人集団(土師氏)が住んでいたと考えられている。12~16世紀にかけても、引き続き生活域であることが確認されている。特に、14~16世紀には、園池状遺構や風炉、花入れ、輸入陶磁器なども見つかり、一般集落とは異なる様相を示し、これらは、文献史料に表れる誉田城と関わりのあるものと考えられているという。誉田城は誉田付近にあり、南北朝時代には河内の守護代の城であったとされ、応仁の乱(1467~1477)が起こった室町時代中期以後には、河内の守護、畠山氏の内部抗争の舞台として、高屋城とともに誉田城の名がしばしば登場する。今回、室町時代(14世紀)頃に整地されたことが確認されているので、古墳は南北朝初期の頃に破壊されたのかもしれない。楠木正行(?-1348)がここを戦場として争っている。



現在鴟尾は、羽曳野市有形文化財に指定され、陵南の森歴史資料室に展示されています。西琳寺は、7世紀前半(約1350年前)に有力な渡来系氏族の西文氏(かわちのふみうじ)によって建立された寺院です。西文氏は当時の政府内では文筆、記録や外交の職務を担当していました。現在でも法灯を掲げる古刹ですが、かつては広大な敷地を有し、古代幹線道路の丹比道(竹内街道)や東高野街道に面した寺域が復元されています。当時の建物は現存していませんが、西に金堂、東に塔を配する法起寺式伽藍配置をとるものと考えられています。現境内には、塔の心柱を支えた巨大な礎石が保存されています。また、主要建物の屋根を飾っていた鴟尾が発掘調査で出土しています。この鴟尾には、蓮華の模様など他に例を見ない見事な装飾が施されています。鴟尾」は、寺院や宮殿の主要な建物の棟の両端に取り付ける飾り。ごくまれに石製や木製のものがありますが、ほとんどは瓦製です。原型は伝説上の生き物である鳳凰の翼をかたどったものですが、魚の尾のようにも見え、古代の沓にも形が似ることから沓形とも呼ばれました。近世の城の天守閣につけられる鯱も、この流れを引いたものです。


・・・以前「西琳寺」の「鴟尾」について紹介しましたが、その時には「西浦銅鐸」を紹介できませんでした。


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・・・ここ「歴史資料室」を訪問された方々に感想を聞きますと「ガッカリ」という声が多いようです。多くの遺跡や古墳があるのに・・・エッ?これで終わりなの?ということなのだと思います。私もそう思うのですが、「宮内庁」や「文化庁」などの管理・保管によるところが多い上に、発掘調査そのものが思うようにできないという現実もあると思います。しかし、まだまだ未発掘の文化財が多く埋まっているということは事実で、未来の子孫のために「そのまま」保存しているのだという考え方もできるわけです。苦し紛れかもしれませんが、「地中(地下)のミュージアム」こそが羽曳野なのだと、そう考えるようにしています。アハハ


展示施設移動に伴う文化財展示室の閉室について

展示施設の移動に伴って、現文化財展示室を平成26年8月1日(金)~閉室いたします。なお、展示されていた遺物につきましては、場所を羽曳野市市民ギャラリーに移して、8月16日(土)から「世界遺産を古市古墳群に!はにわに学ぼう」と題して展示を行います。



羽曳野市役所「ギャラリーはびきの」

583-8585羽曳野市誉田4-1-1072-958-1111

市役所東玄関横にありますギャラリーはびきのでは、多くの方々に芸術に親しんでいただくため、2ヵ月に一度展示替えを行い、現代工芸作家の作品などを展示しています



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覗(のぞ)いてみよう!百舌鳥(もず)と古市の古墳群

平成21年8月30日から平成21年10月25日まで

今からおよそ1,600年前、ここ古市と百舌鳥(もず)の地域に突如として巨大な前方後円墳が出現します。それまでは、大王の墓とされる前方後円墳は奈良盆地に築かれていたのですが、なぜ、この地域に築かれるようになったのでしょうか。明確な答えは見つかりません。一方、これらの巨大なモニュメントに対して人々は畏敬の念を抱きながらも、いつの時代も共存してきました。今でも「応神さん」「仁徳さん」などと親しみを込めて呼ばれ、私たちの生活空間の中に溶け込んでいます。展示では両古墳群の各古墳を空から見た写真と、発掘調査で見つかった埴輪等を中心に紹介します。当時の人々の造形美(ぞうけいび)を感じとっていただくと共に、古墳が築かれた当時の社会背景や文化に思いをはせていただき、世界文化遺産をめざす、百舌鳥と古市の古墳群の価値をお知りいただければ幸いです。

古市古墳群・空からの遊覧

平成23年8月6日から平成23年10月9日まで

世界文化遺産登録をめざす古市古墳群。平成22年11月には百舌鳥古墳群とともに国内暫定一覧表への記載を果たし、登録への第一歩を踏み出しました。今後、本登録に向けたさまざまな取組みを行っています。特に、古墳の近くに住まい、目の当たりにしている市民の方々のご理解とご支援が必要となってきます。そのため、古墳をもっと身近な存在として知っていただくために、最新の航空写真で、その雄姿をご覧いただきます。空から見た前方後円墳の巨大さと造形の美しさは、それがまぎれもなく当時の大王の墓であることを改めて感じさせてくれます。これにあわせて、各古墳から見つかった埴輪を集め、円筒埴輪の移り変わりや、人物や動物、家や盾、大刀など、いろいろな形の埴輪の造形美を紹介します。これらの資料を通して古市古墳群の価値をご理解いただき、一層身近に感じていただければ幸いです。

文化財資料展示「古市古墳群の後期前方後円墳」

平成25年8月24日(土)から平成25年9月30日(月)まで

古市古墳群は、羽曳野市と藤井寺市にまたがる東西4km、南北4kmの範囲の中に巨大古墳が密集する日本屈指の古墳群であります。これまで120基あまりの古墳が確認されていますが、現在は開発等により小さな古墳は取り壊され、44基の古墳が残存しています。その中でも、墳丘の大きさが100mを越える古墳は15基(200mを越える古墳は7基)存在します。このように、日本でも突出した規模を有する古墳が密集する古市古墳群は、同じく堺市の中心部に広がる日本一の規模を誇る仁徳天皇陵古墳をはじめとする巨大古墳が密集する百舌鳥古墳群とともに世界遺産を目指しています。古市古墳群の中で6世紀代に築造された古墳(後期古墳)は、群の西南部に集中して見られます。近年、この西南部で相次いで後期の前方後円墳が発見され、6世紀中頃まで前方後円墳が築造され続けていたことが判明しました。後期古墳は、鏡など副葬品が豊かな前期古墳や古墳の規模が巨大化する中期古墳に比べて、やや注目されにくい時代と言えます。確かに後期になると、墳丘規模が中期古墳と比較して格段に小さくなります。この時期では、墳丘規模が100mでもあれば巨大古墳と呼んでも差し支えないほどです。しかしながらこの時期は、大陸からの影響を大きく受け、石室形態の変化や豊かな装飾品が見られるなど、政治的にも社会的にも大きな変革を迎える時期と考えられています。古代史的には倭王武とされる雄略天皇に始まり、応神天皇の五世孫とされる継体天皇、巨大権力を誇った欽明天皇の時期と重なります。古市古墳群西南部には、雄略天皇(第21代)~欽明天皇(第29代)までのうち、清寧天皇(第22代)、仁賢天皇(第24代)、安閑天皇(第27代)に治定(ぢじょう)されている陵墓が存在しています。いずれも100mを越える大型古墳であり、この時期まで100mを越える古墳を密集して築造する地域は他にないことから、大きく注目されるところであります。今回の展示では、古市古墳群の後期前方後円墳にスポットを当てています。これまでの調査成果や出土遺物などから、その時代背景を思い描き楽しんでいただけたらと思います。


・・・かろうじて(細々と?)以上のような展示をやっています。ですから、今年8/16からの展示は見逃せませんね。