シュール考(6)
筒井康隆さんについて、もう少し書いておくことにする。私は中学時代から好んでSF小説を読んでいるが、筒井さんを読み始めた頃、SF作家だろうと思っていた。
「時をかける少女」は名作である。
映画やアニメとして何度も取り上げられてきた。しかし・・・その後、様々な筒井作品を読むにつれ、SFはすっとんでしまった。マンガよりおもしろい、時にはドタバタ・エログロそしてダダイズム。事実は小説より奇なりを超えて、小説は事実より奇なりの世界を展開・・・結局のところ、私はシュールの作家と位置づけている。最近ではテレビにも多く登場されていたりして、ちょっとイメージ・ダウン。
さて、SFと言えば「宇宙」が舞台となることが多い。
宇宙と言えば・・・人工衛星。偶然ではあるが・・・
先日、東大阪市が打ち上げた「まいど1号」の関係者の方のお話をうかがうことができた。
■東大阪市は「国語辞典」のようなところ。言葉はたくさんあるが、そのままではノーベル文学賞をとることはできない。
■夢は大切であるが、コンセプトのない夢は「ホラ」でしかない。
■夢は実現しないものである。人間あきらめが大切。しかし、その夢に向かって突き進む過程で、たくさんの「芸(技)」を身につけることができる。
「まいど1号」というとんでもないプロジェクトに取り組まれた熱い思い、そしてその根底にあるコンセプトを知り、とても共感するとともに勇気をいただくことができた。
「ひねくれ社長のタワ言」というエッセイを公開しておられ、その中に次のように書かれている。
幸い大きく時代が変わる今の時期、経営者は大変だが冒険家には刺激的だ。見知らぬ世界を求めて行かなくとも、向こうからやってくるのだ。良い時代に生を得たものだ。ただ、もう10年遅く生まれていたら私にとって理想的だったのだが。 この変化の行き着く先を見ることが出来ないのは残念だ。まあいいか!私は侏儒だもの。





