まよ子外伝(22) | すくらんぶるアートヴィレッジ

すくらんぶるアートヴィレッジ

●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●

■「花鳥風月」

美しい自然の景色や、それを重んじる風流を意味する四字熟語である。「花鳥」は、自然の美の代表。花を見、鳥の声を聞く優雅な心。「風月」は、清風と明月。自然の風物に親しむこと。「風流な遊び」という意味もあり、遊び心も入れた作品と見ても良いだろう。


◆すくらんぶるアートヴィレッジ◆(略称:SAV)    若い芸術家たちの作業場・みんなの芸術村-まう1

■「一竿の風月」「一貫風月」

出典は、南宋の詩人、陸游の漢詩『感旧詩』の一節「一竿風月閑生計 人釣 白蘋紅蓼間」一本の釣り竿を友とし自然の中で悠々と暮らし、白い浮き草の花や赤い蓼の花の咲く岸辺で釣りを楽しんでいる。


◆すくらんぶるアートヴィレッジ◆(略称:SAV)    若い芸術家たちの作業場・みんなの芸術村-まう2

■「風花雪月」

自然の美しい風景や、そこから生じる情緒情趣を意味する中国語。日本語の花鳥風月に相当する。また、これから派生して以下のような意味でも使われる。なお、中国語では、日本の花鳥風月とは違い「美辞麗句にすぎないものごと」といった負のニュアンスを帯びる場合がある。


◆すくらんぶるアートヴィレッジ◆(略称:SAV)    若い芸術家たちの作業場・みんなの芸術村-まう3

■「雪月花」

白居易の詩「寄殷協律」の一句「雪月花時最憶君(雪月花の時 最も君を憶ふ)」による語。雪・月・花という自然の美しい景物を指す語である。日本においてはこの語句が格別に愛好され、音読語としては「雪月花」が用いられることが多いが、和語としては「月雪花」の順で用いることが伝統的。

「雪月花」は日本の詩歌においては、これら三種を一度に取り合わせたものを指すものとしてしばしば用いられる。日本語における初出は『万葉集』、大伴家持の和歌である。宴席の題詠として雪月梅花が詠まれた。すなわち月の明るい折に、雪と花をあわせたものを提示するという遊戯的な設定を和歌の題材としたものである。この取り合わせは『枕草子』の一節に村上天皇の挿話として見え、日本の宮廷文化においては、しばしば珍しい取り合わせとして、また「最君憶」(最も君を憶う)との連想において好まれた。「雪月花時最憶君」は『和漢朗詠集』交友の部に前句とともに採られており、先に触れた村上天皇の挿話もこの連想を下敷きにしたものである。

時代が下ると、雪月花は主に雪・月・桜の取り合わせとして理解され、この三種の景物、さらにはそうした景物をめでる風流な態度そのものを示す語句として理解されるようになった。日本三景や日本三名園がこれに相当する。また1914年の創設以来、今日ではエンターテイメントの一角を担うまでに有名になった宝塚歌劇団の組の花・月・雪という組分けもここから来ている。