ぎょ(243) | すくらんぶるアートヴィレッジ

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星座(1)

私は3月生まれなので「魚座」にあたります。そのうち書こうと思っていたのですが・・・


やぎ1


《やぎ座Capricornus》12月22日~1月19日

私には関係ないやと思っていたのです。ところが・・・


やぎ2


こんなベルトを発見したんです。ただの「山羊」でないことは一目瞭然です。


やぎ3


このペンダントならはっきりします。下半身が「魚」ではありませんか。「人魚」ではなく「半山羊半魚」なのです。


やぎ4


神々がナイル川のほとりで宴会をしていた時、怪物テュフォンが現れました。神々は驚き、牧畜の神パーンは魚に化けてナイル川に飛びこんで逃げようとしました。しかし、あわてていたために上半身がヤギで下半身が魚の姿になってしまいました。やぎ座は化けそこねたパーンの姿です。この神話から、ヨーロッパでは、角のある海ヤギという想像上の動物とされることが多いようです。


やぎ5

■カプリコーン(Capricorn)

立派な角をもち、急峻な断崖に住む山羊(ゴート)は、誇り高い賢者の象徴。また、山羊の上半身と魚の下半身という全く異質なものが混ざり合わさった「海羊」(カプリコーン)は、錬金術的なものを象徴しています。山羊は悪魔的なイメージを持っていますが(例えば、悪魔の角は山羊の角である)、これは一神教(キリスト教)以前の古い土着の神のイメージです。半魚のカプリコーンのイメージは古く、ギリシア・ローマ時代から存在します。更に古くは「占星術」「錬金術」を創始した古代バビロニアの知恵の神「オアンネス」にまでそのモチーフを遡ることができます。大きな角を持つ山羊は勇猛さを表す、非常に男性的なシンボルであると言えます。


やぎ6

画家ルドンの作品に「オアンネス」という作品があります。


やぎ7

しかし、何が何だかよくわかりません。


やぎ8

古い遺跡のレリーフに「オアンネス」がありました。幸い下半身がくっきりと残っています。まさしく「魚」です。しかし、「足」もあります。ちょうど、人間が着ぐるみの魚を背中につけて、前からは「人間」後ろから見ると「魚」という状態のようです。

■このオアンネスという神は、昼は陸上で過ごし、夜は海へ帰っていったと伝えられ、その姿は半人半魚として表されています。オアンネスとその妻ダンキナとの間には魚の尾を持った子が6人生まれたと伝えられています。またペリシテ人の神ダガンや、シリアの女神アタルガティスといった半人半魚の神々は、このオアンネスの流れを汲む存在ともいわれています。このほか、ギリシア神話に登場する海神トリトンなども人魚そのものの姿です。人魚や精霊あるいは実在の海獣類など、海にまつわる話は互いに影響し合い、様々な説を生み出していったと考えられます。

■北ヨーロッパでは、海中に住む人間や海から現れる人魚などの話が古くから語られてきました。これらにはアザラシの存在が大きな影響を与えたらしく、人魚の姿もしばしば「黒衣の修道女」などとして描かれています。

■プリニウスの『博物誌』には海の精ネレイスのことが記されています。それによると、数百頭も群れて海辺に上がり、悲しげな声で歌う動物とされ、上半身まで毛が生えている点を除けば、伝説どおりに半人半魚の姿をしている、と書かれています。ここでいわれる海の精ネレイスも、アザラシなどの海獣を指していると思われます。このほか、ジュゴンやマナティーといった海の哺乳類も人魚のモデルになったといわれています。

■ホメロスの『オデュッセイア』にも登場するセイレーンは、現在の人魚のイメージに大きな影響を与えた存在です。このギリシア神話の精霊は、その美しい歌声で船乗りを誘惑し、船を難破させてしまうといわれています。セイレーンはもともと半人半鳥の女神でしたが、詩の女神ムーサイ(ミューズ)との争いに負けて海に落ち、半身が魚に変化して海の精霊になったのだともいわれています。