電車(2)中学時代、鉄道模型にはまったことがある。生まれた場所が影響したのかどうかはわからないが、とにかく線路をつないでいろいろなレイアウトするのが楽しかった。そのレールの上に電車を走らせる時、自分の描いた空想の町をマッチ箱のような電車に乗って、私は走っている。電車の窓からは、そんな自分を見下ろしている自分が見える。絵画における「図」と「地」が溶け合った時のような・・・不思議な自分の世界。