【緊急要請】築地市場の移転「延期発表」後、 直ちに行って頂きたい政策の要請 | 東京中央市場労働組合オフィシャルブログ

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本日、小池百合子都知事が築地市場と豊洲新市場を視察しました。
様々な情報から、小池都知事が移転を延期する可能性は高いと判断し、《築地市場・有志の会》と《守ろう ! 築地市場パレード実行委員会》は本日連名で、以下の要請書を視察中の都知事に直接手渡しました。
要請書は、移転延期を前提に、直ちに行うべき政策を具体的に提言するものです。
ぜひご一読ください。

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2016年8月16日

東京都知事
小池百合子 殿

築地市場🐟有志の会
守ろう ! 築地市場パレード実行委員会


築地市場の移転「延期発表」後、直ちに行って頂きたい政策の要請


 私たち《築地市場・有志の会》、及び《守ろう ! 築地市場パレード実行委員会》は、築地市場の移転に反対の立場から運動をしている事業者有志団体・市民団体です。
 報道によれば都知事は8月12日築地市場・関係者との懇談を行い、築地市場の移転問題について意見交換をされたと承知しております。また、本日は築地市場と豊洲新市場を視察されるとも伺っております。これまで東京都中央卸売市場の開設者である都知事が直接関係者から話を聞く機会というのはなかったと言っても過言ではなく、私たちとしても都知事の姿勢に心強く感じている次第です。
 これら懇談・視察を受けて都知事がどのような判断をなさるかはわかりませんが、私たちはその判断の如何にかかわらず、状況に鑑みれば「移転延期」は避けられないと考えております。つきましては今回、8月10日の『要請書』に続いて「築地市場の移転・延期発表後、直ちに行って頂きたい政策」についてを要請する次第です。
 是非とも、宜しくお取り計らい頂けますようお願い致します。




1 全事業者・関係者(小売店、飲食店・生産者等も含む)への聞き取り調査の実施と、問題への対処

 言うまでもなく築地市場の移転日程の延期は、多くの混乱を招きかねません。直ちに全ての事業者・関係者に聞き取り調査を行い、移転に向けてどのような投資・支出、準備をし、延期によってどのような問題が生じるのか把握をお願いします。
 と同時に、それら問題に対して予算措置を前提に、ご対処頂けますよう要請します。
 何卒、関係する業者・労働者・消費者が安心できるよう、とりわけ、中小・零細の事業者には格段のご配慮を頂けますよう、お願いいたします。


2 築地市場・施設の補修

 本日、都知事は豊洲新市場とともに築地市場についても視察されると伺っております。ご覧頂ければお分かりと存じますが、現在の築地市場はボロボロという状態です。
 しかしながら、これら全てが「老朽化」の問題という訳ではありません。必要な修繕を行っていないこと、そして本来なら4年に一度行われてきた「店舗移動(全ての仲卸店舗が抽選でシャッフルされる)」が移転の関係で長期間行われず、造作部分が劣化していることによります。
 築地市場の本体は、地面と柱と屋根という単純な構造となっており(売り場部分)、補修は難しいものではありません。直ちに補修・舗装をお願いいたします。


3 第三者による調査・検証委員会の設置

 築地市場の移転問題が混乱を来した原因を明らかにしなければ、問題を解決することができません。つては第三者による調査・検証委員会を直ちに設置し、少なくとも以下の問題について公開の場で明らかにして下さい。
 ①関係者の合意形成はどのように行われたのか。問題はなかったのか。
 ②豊洲新市場の施設設計は適切に行われたのか。特に2011年6月に策定される予定 だった『基本設計』はどうなったのか。
 ③豊洲新市場の建設費用、維持費、移転費用などは適切に設定されているのか。
 ④業界との最終合意機関である『新市場建設協議会』は適正に運営されたのか。
 ⑤移転計画の推進にあたり、「強要」「脅迫まがい」のような事実はあるのか。
 ⑥豊洲新市場の実現可能性。


4 土壌汚染問題についての調査委員会の設置

 土壌汚染問題については、私たちの調査で300カ所を超える汚染区画の隠蔽が明らかになっており、豊洲新市場の5街区の室内空気中から比較的高い濃度の汚染(0.0019mg/㎡)が検出された問題との因果関係を否定し難い事態となっています。
 したがってこれについても専門の委員会設置をお願いいたします。
 ①豊洲新市場・施設内の空気汚染調査を、少なくとも1年以上継続すること。
 ②土壌汚染調査・対策が適切であったかの検証。
 ③特に「専門家会議」の提言が正しく実施されたのかの検証。


5 築地市場・取引業務運営協議会の召集

 現在、築地市場の休市日は11月3日〜11月6日までが引っ越しのため四連休となっており、移転延期の場合これをどうするのか会議に諮る必要があります。


6 仲卸店舗移動の5月実施と施設使用料・光熱費の減免措置

 豊洲新市場の仲卸店舗は狭いという問題があり、かなりの数の事業者が廃業・若しくは廃業予定の事業所と、営業の譲り受けを行っています。したがって一人の事業者が複数の離れた場所の事業所での営業を強いられるなど、不都合が生じています。
 そこで、東卸協同組合の協力がなければできませんが、東京都の責任(予算措置を含む)とイニシアチブで仲卸の店舗移動の実施を是非お願いいたします。
 土壌汚染が問題となっている以上、延期は長期に渡る可能性があり、店舗移動が実現すれば事業者も落ち着いて商売ができ、移転用に購入した機器を使用することもでき、衛生面の問題もかなりの度合いで向上することになります。
 また、移転を前提として店舗を取得した等で不都合がしょうじている場合については、5月までは減免措置を検討するようお願いいたします。


7 公開の説明会の開催、大規模意向調査の実施

 築地市場の移転問題にかかる混乱は、合意形成に問題があったことは疑う余地がありません。つきましては先般の『要請書』でもお願いした通り、マスコミ等にも開かれ、誰でも質問をすることができる開かれた説明会の開催をお願いします。
 と同時に東京都の責任で、築地市場の移転の可否も含む、全事業者・関係者への大規模意向調査を実施し、この問題の解決の資料として頂きたくお願いいたします。
 
 以上、私たちの要望は、とにかく全ての事業者・消費者・生産者が、安心できるようにして頂きたいという一点に尽きます。
 何卒、以上の政策を実現して頂けますようお願い申し上げます。

以上

築地市場・有志の会  代表呼びかけ人 

和知幹夫
山口タイ
宮原洋志
石塚千枝子
吉野悦男
堀江チヨ

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