Eagle's Spirit(George Sutton 2004)
受賞歴;なし
久しぶりのアイリス紹介です。
このEagle's Spiritは、端正なブルーの花色に、ヒゲが角状に突起するホーン咲き(SA)の強健種です。
花色は、花粉親系の祖父にあたるDM賞受賞の大名花Honky Tonk Blues(Schreiner's 1988)とそっくりです。
この系統を追求し続けたG.Suttonさんの作出花の中でもよい品種だと思うのですが、受賞歴はありません。
少し枝の出方が良くない気はしますが、決して悪い品種でないと思うのですが、
なにか評価しにくい点があるのでしょうね。フリルは少ない方ですが、自分は好きです。
♂、♀両方の交配に使ってみましたが、今一つの結果でした。
相方に強ラッフルの品種を使わないと、やっぱりのっぺりとした面白みのない花型になってしまいます。
少し実生結果をご紹介しておきます。
07TB-38R;
MK03-24B;(Honky Tonk Blues x Gnu) X Eagle's Spirit
BC(絞り模様) + SA(ホーン咲き)を狙った交配で、一応どちらの形質も発現できましたが、
花型が全く駄目でした。交配母本としては有望だったと思います。
07TB-234;
03TB-43A;(Starring x American Eagle) X Eagle's Sprit
子房親もSAなので、純粋にブルー系のSA美花を作ろうと思った交配です。
下3つは一応SAです。この交配結果の多くは上弁が開く癖があって、
花型に落ち着きがありませんでした。また、花茎も少し細いものが多く、
品種になりえるものは出ませんでした。
2枚目や3枚目の花色はちょっと面白かったので、これを親とした交配を
したかったのですが、残念ながらできずに終わりました。
そうそう、3枚目の個体は「Flowered Out」といって、通常花が挙がってくる頂芽の脇に
新しい芽ができるのですが、脇芽が全くなくて花が咲いたら枯れてしまうものを示します。
なので、この個体はいずれにしてもこれで終わりでした・・・