角田光代さん

東京の文教地区の町で出会った5人の母親。
育児を通して心をかよわせるが、いつしかその関係性は変容していた。

あの人たちと離れればいい。なぜ私を置いてゆくの。そうだ、終わらせなきゃ。
心の声は幾重にもせめぎ合い、それぞれが追いつめられていく。

凄みある筆致で描きだした、現代に生きる母親たちの深い孤独と痛み。

渾身の長編母子小説。

    (表紙の裏より)