愛知県豊明市からこんばんは。
自家焙煎珈琲豆散人アルジです。
今日も映画の話ですみません。
イギリス映画で、ロンドンが舞台です。親友同士のサラとイザベラがベーカリー・・といってもパン屋さんではなくて洋菓子店ですが・・を開く準備をしてきて、いよいよオープン当日、サラが自転車で店に行く途中、交通事故に遭って死んでしまいます。
(なぜか交通事故がらみの映画が続きました)
サラは天才洋菓子職人です。あ、「洋」は不要ですね。製菓学校で同級だったイザベラですが、製菓の才能はなく、経営の方はなかなかのもの。しかし、一人になってしまったイザベラはお店を開くことができません。
サラは、シングルマザーでした。バレリーナを目指していたその娘クラリッサも失意のどん底です。そして、サラの母ミミ・クラチは、サラとの確執があって、ずっと会えていませんでした。オープンを機に仲直りするつもりでいたのに、叶わなくなってしまいます。
貸店舗は人手に渡りそう。夢が消えてしまうそんな時、ミミが開業のための資金を含めてイザベラに協力を申し出ます。そして、クラリッサも手伝うことに。
この女性3人に、マシューという男性菓子職人が加わります。この人も天才的な腕前で、サラと付き合っていた時期もあるプレイボーイ。もしかしたら、クラリッサの父親かもしれない、という複雑な関係。
この4人でなんとかオープンします。その店名はLove Sarah。実は原題もこれ。
普通、最初の1週間は珍しさに混むものですが、全然お客さんが来ません。売り上げが、家賃にも足りません。
向かいのアパートに住む発明家のお爺さん曰く、
「徒歩5分圏内に洋菓子店が4軒ある。ここのウリは何だ?」
特徴がないと客は来ません。
ミミが一計を案じます。ロンドンは移民の町です。世界一というほどに移民だらけ。そこで、彼らの故郷のスイーツを作って売ることにします。知り合いの移民たちに聞き取りをして、求める味のものを作っていきます。
ある日、日本人女性タナカが来て・・どう見ても日本人ぽくありませんでしたけど・・日本の味? 抹茶ミルクレープを要望します。マシューとイザベラで頑張って作りますが、その時の感想が「日本人は暇なんだわ」。とにかく手間がかかってしょうがないし、繊細で難しい。初めて作ることもあって、徹夜仕事です。
タナカがこれをとても気に入って、再注文します。彼女はグルメ雑誌の偉い人で、お店を掲載します。これをきっかけにお店の知名度が上がり、経営が安定していく、というお話。
アルジとしては、お店を差別化するために、移民向けのケーキを作るというアイデアが面白かったです。あとは、思いがけず日本人がキーパーソンになっていたのは嬉しかったです。あまり日本人多くないと思うのですけど。
家族のあり方とか、老後の生き甲斐とか、友情や恋愛の要素なども詰め込まれていますが、そういうのは無くても、お店の経営ストーリーだけで単純なアルジは満足でした。
昨日書いた「水上のフライト」のほうが泣けましたが、このロンドン映画のほうが広いというか、映画としての出来はずっといいのだと思います。