朝日新聞出版さんから、文庫本が出ました。

『イタリア発イタリア着』


知らないタイトルだったので、
書き下ろし新刊か!?と、飛びついたのですが、
これは2016年に単行本で出版された
『イタリアからイタリアへ』の文庫版なのでした。
単行本はこちら…


文庫化に際して
なぜタイトルをかえたのかな?…と
不思議に思ったけれど、
手軽に手に取れる文庫本なら、
このタイトルもいいかもしれませんね。

単行本のタイトルは文学的な匂いがするし、
文庫本のタイトルはデジタル感があってストレートに響いてくるように感じました照れ

文庫本は加筆もされてなくて内容は変わらないけれど、
巻末の解説がまた……いいですよキラキラ
宮田珠己さん…… 
大変失礼ですが、存じ上げずショボーン検索いたしました。
文章に愛があって、身近な感じが、
内田洋子さんのファンとしてはとても嬉しい。

エッセイは難しい。
その人の世界観なり人柄など、
生き方そのものが書かれていて、
ちょっと違えば、単に日記になってしまう。

それはそれで、読む方が心得ていさえすれば
楽しめるけれど、
活字になって、紙の本になって…
しばらく所有したいのは、やはりそれだけの魅力がなければ…と私は思うのです。

内田洋子さんの人生はエネルギッシュでくじけない…
それなのに、なんてナイーブなのでしょう。
もちろん、私がイタリア好きということが一番の理由ではありますが。

私など…
旅先で三度の食事がひとつでも欠けるのはイヤだったり、
アクシデントが怖いし、
どこへ行ってもトイレがすぐにあるのか心配で、常に気にしている。
だから冒険らしきことには無縁で、
それなのに知らない土地のナマの世界を知りたくてたまらない。
勇気がないから、いつも遠い傍観者。

しかし、彼女は違います。
そんなことは平気で柔軟。
臨機応変に動ける知恵と行動力のかたまりで、
人の心をつかむ…そんな静かな情熱のある女性なのでしょう。

人は追いつめられれば結構できてしまうところはあるけれど、
人生の中でそんなシーンはそうそうありません。

内田洋子さんが自ら飛び込んで行かれた世界。
彼女を突き動かしたものは何だったのだろう。

彼女の本はほぼ全て読んでいるのに、
それだけはまだつかめない。

この『イタリア発イタリア着』
または単行本の『イタリアからイタリアへ』は、
その謎のヒントが見つかるのかもしれません。

私にはまだ読み解く力が少し足りないかも…ではありますがアセアセ

文庫本なら持ち歩けますし、
もう一度…読み返してみようと思いますラブラブラブラブ

いつか、内田洋子さんにお会いして、
そのナマの声を聞いてみたい…と、
どうしても思うのだなぁ照れ