こんばんは。世間は明日からGW10連休。
マスラボは通常授業は休みですが、受験生を中心に特別授業を行います。
まだ若干名空きがあります。
働きすぎじゃないか?って言われますが、働くの好きなんで大丈夫です!
夕方には終わりますしね。
前回赤本の話をしましたが、
そこで合格点をとるためにすることを話します。みたいな感じで終わっていたと思います。
ではそこらへんからスタートして書いていきたいと思います。
入試問題は満点をとる必要はありません。
まずこれとっても大事なことです。
学校のテストは満点とって当たり前。
でも入試は50点とるのもなかなかしんどいんです。
だから、減点方式ではなく、加点方式で考える必要があります。
学校によって合格点はまちまちですが、例えば神戸女学院でみて分析してみましょう。
今年の入試結果は460点満点中合格最低点は244点でした。
科目の得点は
算数(120)
国語(120)
理科(100)
社会(100)
実技(20)
ですので、どの科目に何点取れば合格できるのかを考えてみるといいでしょう。
どのような問題が出るかをきちんと分析してその分野の理解度を上げて行くことが合格への最短ルートになります。でも、それだけやっていて、傾向が変わった時に太刀打ちできなければ終わってしまうので、満遍なく勉強しておくことも合格率を上げるのに必要なことです。
どの塾でもテキストがあって、基本と応用の問題があると思います。
娘の通っていた能開では算数大全や理科大全があって偏差値帯でレベルが分かれています。だからこのレベルの問題をきちんとやっておけば合格に近づくと言うのが明確なんです。
教科によって到達できるレベルが違うのが当たり前なんで、それは担任の先生と相談しながらやっていけばいいと思います。それこそ担任制のなせる技ですよね。だから能開おすすめです。
マスラボでも同じように行っています。志望校から逆算してごのレベルをいつするというのを決めてやっています。大手塾と比べると進度がゆっくりとしているので大丈夫かなと思う人もいるかもしれませんが、きちんと理解しながらやって行くので大丈夫です。夏休み前に一通り終わらせるのが目標です。
さて、じゃ合格点をとるためにはどうしたらいいのかと言うことですが、模試の正答率をみて周りができているのに自分ができていない分野を徹底してやり直すと言うことです。
倍率2倍の学校でしたら、合否の分かれ目は正答率50%前後の問題をどれだけ解けるかって言うことです。
だから模試の問題を全てやり直す必要は全くありません。むしろ解かなくていいです。僕も生徒にやり直しをさせるときは、ここは(2)までは解けたらいいから(3)は捨ててください。って言う感じで言います。
これは大学入試や高校入試でも同じです。みんなが解ける問題をきっちりと解ければ合格できるのですが、なかなかこれができないのも現実ですね。
そこで
普段からきちんと時間を意識して解くようにしましょう。初見で1問解くのにどれくらい時間がかかったとか、2回目の時にどれくらいかかったかをきちんと把握できていますか?
一行問題形式であれば1問2~3分で解けるようになりましょう。
方針が立てば、あとは計算力の勝負になります。
計算力は毎日の積み重ねですが、方針はその場での思いつきなど思考力の部分になります。でも、その思考力も結局はどれだけそう言うことを意識してやっているかと言うことなので練習で身につくんですね。
ただ意識していないだけです。
自分よりも頭のいい人は考える力があっていいなぁと思うかもしれません。
先生もそう思っていた時期がありました。でもたくさんの生徒を指導してきて思うのです。
頭がいい人って先天的なものではない
って言うことです。問題を解きながらその問題の本質をきちんと捉えることができる人が頭がよくなっていって、ただ「解き方」だけを暗記している人は考える力が育ちません。
全ての問題は基本的な知識の組み合わせです。それ以外の問題は解けない人がほとんどなので解く必要はありません。
でも、基本的な知識の組み合わせなんだとわかっていること。
その基本的な知識を徹底すること。
そのためにはある程度の「質」と「量」が必要ですよね。
これを徹底的にすることが一番大切なのに、もっと難しい問題を解かないと難しい問題の解き方を覚えないとってなると結局最難関の問題は解けません。
だから、僕が受験の生徒を指導するときは
「なんで?」
「どこまで考えた?」
と自分の考え方を説明させるようにしています。
答えを教えるのはすごく簡単ですが、生徒の力は伸びません。
答えに至る「考え方」を伝授して行くのです。
それを繰り返して行くと、考えることができるようになります。
そうするとテストの問題の時に、この問題はどの知識を組み合わせればできるのかなぁ?と考えることができるようになります。
実際に今年の神戸女学院の入試問題で説明してみましょう。
Aを1から100までの整数とします。Aを3で割ったあまりを<A>、Aを4で割ったあまりを[A]を表すことにします。例えば<8>=2,[8]=0となります。
(1) <A>=1であり、さらに[A]=2であるようなAをすべて求めなさい。
1から100まで書いていけば3年生でもできる問題ですが
こういう風に受験生は考えていきます。
<A>=1と言うのは
3で割ると1余る数だな
[A]=2と言うのは
4で割ると2余る数だな
つまり
1から100までの数で3で割ると1余り、4で割ると2余る数だな
と「帰着」できるわけです。
これはどの塾のテキストにも(もちろんマスラボのテキストにも)あります。
2を足せば3でも4でも割り切れる=12の倍数-2
なので
10,22,34,46,58,70,82,94
となります。すべて求めさないなので、うっかり何個って答えないようにしましょう。
さらに
(2) <A>+[A]=3であるようなAは何個ありますか。
と続きます。
(1)で<A>+[A]=3の一つのパターンは答えているわけですから他にもないかな?と考えればいいんですね。
<A>+[A]=3
(1)より
1+2=3のパターン 8個
2+1=3のパターン
(1)と同様に 3で割ると余りが2、4で割ると余りが1
5, 17, 29, 41, 53, 65, 77, 89 8個
0+3=3のパターン
(1)と同様に3で割りきれる、4で割ると余りが3
3, 15, 27, 39, 51, 63, 75, 87, 99 9個
合計
8+8+9=25個になります。
こんな風に考えるわけです。
一つ一つ分解していけば何も難しくはないわけです。
あとは地道に計算すればいいんですね。
だから基礎最強です。
ここまで考えたらあとはいけるよな?
と言われてあとは自力できちんと答えまで出せるようになれればおっけーです。
そう言う練習を基礎がしっかりついた秋からガンガンやって行くとめちゃくちゃ成績が上がっていきます。
特に低学年~中学年の間はなるべくこの「なぜ?」「どうして?」の考え方を身につけさせてあげてくださいね。先取りするよりよっぽど力がつきます。
方法は簡単です。
親が「どうして?」「なぜ?」って子供に問いかけたり、自分でそう考えて調べる姿を見せてあげるってことです。
ただ解答だけを言う先生(親)になってはいけません。確実にAIに負けますね。
式や考え方は子供に導かせるんです。
それも自由に。
それをきちんと評価してあげること。そして訂正があるなら、先生だったらこう考えるけどなって言います。そこできちんとパラダイムシフトが起こらなければ定着しないんですよね。
おっとなんか教科の話を熱くしすぎて神戸女学院合格への道とは離れて行ってしまいました。
まとまらなくなったので次回にまとめたいと思います。