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精子がつくられていない?

精液検査を何度行っても、精子が少ない場合を乏精子症、精子がいない場合は無精子症と診断されます。

このうち精子をつくる機能に問題や障害があるものが造精機能障害による乏精子症や非閉塞性無精子症です。先天的理由によるものと、後天的理由によるものがありますが、原因がはっきりと特定のできない特発性がほとんどです。

 

(1)精索静脈瘤

後天的理由で原因のわかるものの代表が精索静脈瘤です。精索静脈瘤は、精巣の静脈が逆流して瘤状に肥大する病気で、男性不妊患者の約40%に見られます。精巣(睾丸)の大きさに差があることから、自分で見てすぐにわかるほど瘤が大きくできていることもあれば、自分では気づかないこともあります。一般的には症状はありませんが、進行すると立っている時間が長くなるにつれて痛みが増してくる場合もあります。この瘤により精巣温度が上がり、精子をつくる能力が低下します。

治療には精索静脈が逆流しないように精巣静脈を縛る手術があります。この手術によって約50~70%の方の精液所見に改善がみられ、女性に不妊要因がなければ約30%以上で自然妊娠が可能だという報告もありますから、不妊治療上、大切な手術です。

 

 

(2)停留精巣・精巣炎

また、精巣が陰嚢にない状態を停留精巣といい、精子がつくられにくくなります。停留精巣は小児の病気で、陰嚢が小さく、触っても中身がなく何もふれないことで判断できます。1歳までにはほとんどが自然に改善されますが、小児期に手術をした場合、その後遺症で精子数が少なくなることがあります。

また、成人になって罹ったおたふく風邪などが原因の精巣炎があります。この場合、片方の精巣であれば影響は少ないと言われています。

ただ、停留精巣にしても、おたふく風邪などによる精巣炎にしても、これが原因の不妊症という症例数は少なく、停留精巣が大人になって見つかるケースは珍しいようです。

 

 

(3)低ゴナドトロピン性性腺機能低下症

下垂体の異常で両側の精巣が小さく、血液検査でFSHとテストステロンの値が低かった場合、低ゴナドトロピン性性腺機能低下症が疑われます。遺伝子の問題による先天性のものと、脳手術後や放射線照射などによる後天性があり、ホルモン補充を行うことで精巣が大きくなり、精子をつくる能力が改善される場合があります。

 

 

(4)高ゴナドトロピン性性腺機能低下症 

高ゴナドトロピン性性腺機能低下症は、精巣機能に問題があるケースです。クラインフェルター症候群という性染色体のX染色体が1つ以上多くある染色体異常の場合には、不妊治療としてのホルモン療法の効果は期待できるケースもあります。

改善されなかった場合は、精巣内精子回収術(MD-TESE)をし、精子が見つかれば顕微授精で妊娠に臨むことができます。この高ゴナドトロピン性性腺機能低下症は、年齢が若い方に見つかりやすいようです。

 

 

(5)特発性無精子症

特発性(原因不明)の場合、造精機能の改善のために薬物療法などを行い、精子の数や質の向上を目指しますが、個人の持つ造精機能により効果がかわります。軽度の場合、数カ月の服薬や注射で精液の状態がよくなる場合もありますが、あまり期待はできないというケースが多くあります。この場合もMD-TESEで妊娠に臨みます。

 

 

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