「カナダで脳死状態の妊婦を延命、帝王切開での出産目指す」
http://news.ameba.jp/20140205-352/

32歳で妊娠22週だったロビンさんは、急性脳出血のため脳死状態になったそうです。
しかし、生命維持装置を付けて心臓は動いている状態!
胎児の生存率が高まる妊娠34週まで母胎内で成長させ、帝王切開での出産が予定されているそうです。
そして、出産数時間後には、ロビンさんの生命維持装置は外されるそうです・・・

読んでいて、涙が止まらなくなりました。
32歳の若さで・・・初めての妊娠中で・・・大きな幸せの中にいただろうに・・・
赤ちゃんが無事生まれたとしても、そのときに自分はこの世におらず、抱っこも何もしてあげられないなんて・・・


医学の進歩のおかげで、母体は生き永らえずとも、赤ちゃんだけは助けられるかもしれないという状態があるということを、この記事で初めて認識しました。

逆に米テキサス州では、脳死状態の妊婦の夫の求めで生命維持装置が取り外された例もあるそうです。
病院側と家族側の意見の相違が裁判にまで発展したとか・・・
どんな行き違いがあったのか分かりませんが、裁判にまでなるなんて悲しいことです。

倫理的にも非常に難しい問題だと思います。

もし、「妊娠中に脳死状態に陥った場合、延命&出産を希望されますか?」と聞かれたら、なんて答えよう?

胎児を育てるためだけの延命措置は、自然なことではないと思う。
でも、子供だけでも助かるなら助けて欲しいと願う気持ちも、決して不自然ではないと思う。

どちらにしろ、正解なんてない質問。
残された家族が、限られた猶予で出すしかない選択。

冒頭のロビンさんの場合、ご主人が強く延命と我が子の誕生を望んだことで今回の措置が続いているのだと思います。
もしかすると、ロビンさんのご両親やご兄弟も望んだのかも。
そうだとしたら、なんとか赤ちゃんを取り上げて欲しいものですが・・・

この記事に寄せられたコメントでは、圧倒的に「子供だけでも助けたい」という声が多いですね。


子供が大きくなったとき、「お母さんは生き返らないって分かっていたけど、お前だけは産まれるようにお母さんの身体だけ生きていてもらったんだよ。」などという真実を聞かされたとき、ショックは大きいでしょうけど、「生まれてきてよかった。お母さんの分までいっぱい人生楽しむ!」と前向きに捉えられる人生を送って欲しいものです。


それにしても、ちょっとスピリチュアルで変な疑問が沸いてきました。
この記事に対するコメントに、「天国にいる奥さんは」みたいなのがあるのですが、まだ母親は正確には亡くなってません。
こういうとき、どこで見守ってくれると考えればいいのだろう・・・?
「そばで見守ってくれる」という言い方でいいのだろうか。

妊娠中の身のせいか、色々考えさせられるニュースでした。