がんの治療選択、、、どうしたらいいの!? | 癌のママと子どもの支援|不安が安心に変わるブログ

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がんと診断され、頭をどう整理していいかわからない中、主治医から迫られる初期治療法の選択。。。
 
たいていのがんには、そのステージや存在部位、広がりなどによって、科学的な根拠に基づいた標準治療と言われる第一選択の治療法があります。手術や抗がん剤、放射線治療、そしてそれらの組み合わせなどは皆さんもよく知るところですが、最近は分子標準治療やその他の内服治療など日進月歩で治療方法は増えてきています。キラキラ
 
医療に関するメディアでの情報も日常的に目にするようになってきていますので、たいてい患者さんの中にはこの治療法の方がいいのでははてなマークその治療は受けたくない、、、ショボーンなどの先入観があるような気がします。
 
例えば、全摘より部分切除の方がいいのでは?抗がん剤は受けたくない!重粒子線や陽子線治療など切らなくてもいい治療がないのか?などなどです。
 
ですが、メディアの情報はメリットだけ、デメリットだけを短絡的に比較しているものが多いような気がしますので自分の知っているメリットの陰にあるデメリットもあることを覚えておいてください。
 
身体に人為的な操作を加える西洋医学の考え方は、メリットとデメリットを天秤にかけ、その方の生命予後、もしくは生活の質を落とさないためにメリットがデメリットを上回ると科学的に証明されている方法を採用する、というものです。
 
例えば、どこかの臓器の部分切除を望む人がいたとします。身体への負担や見た目は部分切除の方が優れていたとしても、それではがんを取り残す可能性がぐんっと上がってしまう場合は医者は全摘を勧めるでしょう。ですが、部分切除でも十分取り切れると判断した場合は部分切除を勧めます。
 
ですから、治療の選択を迫られた際は、完治を望める場合であればどの治療がより根治性が高いのか、それによるメリットとデメリットは何なのか、それは自分にとっても十分納得のいくものなのか、、、それを分かるまで主治医に説明してもらうといいと思います。
 
そして、医学的にはメリットが上回るために勧められた抗がん剤の治療を、脱毛などを理由に拒否される方もいます。
最終的にあなたにとってのメリットとデメリットを天秤にかけ、ご自身の人生として、あなた自身が選ぶべきことですので、私は最終的な判断は患者さんの意思を尊重して決めています。
 
ですが、あなたが絶対に嫌だと思っている抗がん剤の副作用にはどんどんいい薬が出てきていますし、脱毛は一時的で抗がん剤が終われば必ずまた生えてきます。今はおしゃれなウイッグや帽子がたくさんあって、脱毛しているときの方がオシャレ合格に見える方もたくさんです。
脱毛する前から、ウイッグをまったく同じ髪型にカットしてもらっておき、脱毛しても誰にも気づかれない方もいらっしゃいます。
 
デメリットの現実は、自分がこれまで思っていたのとは違う場合もたくさんあるのです。ウインク
 
どうか、その全ての情報をちゃんと聞いた上で、それでもあなたにとって一番いいと思う方法を選んでください。
 
そして、あなたがお母さんであるなら、、、どうか、お子さんのために一日でも長生きできる方法を優先してほしいと思います。
 
お子さんにとっては、あなたに髪がなかろうが、胸がなかろうが、人口肛門であろうが、寝たきりだろうが、そこにいてくれるだけで、意味があるのです!!
あなたが愛してくれるだけで、心の奥底が満たされるのです。。。
 
もしも、まだ標準治療になっていないけれど可能性がある治療であれば臨床試験や治験という形で治療を受けられることがあります。
 
治療に迷う場合や、臨床試験などを考えたい場合は症例数が多く、活発に臨床試験や治験をやっているがんセンターや大病院などのセカンドオピニオンを受けられるといいでしょう。
 
そして、どんな方法を選んだにせよ、悩んだ末にあなたが選んだ方法は、その時のあなたにとって最善の方法であるということを忘れないでください。
 
後から望んだ結果にならなくても、、、振り返って後悔する必要はないと思います。
その時点で、また最善を探せばいいのですから。。。ニコニコ
 
 
あなたにとってベストな治療方法が見つかることを願っています。。。