「エスク」地域のお母さんがお困りごと解決します | 仕事人に出会う旅ブログ

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先日の「東北応援ビレッジ」に出店されていた大岡山の家庭保育と在宅介護の「エスク」さんへ。

大田区千束の住宅街の中の自宅兼事務所は、支援物資がたくさん。
まだまだ物資が送られてくるし、必要とされているんだね。
でも、これはNPO「和と輪会」の物資。
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「困っている人がいたら助け合う。自然で当たり前のことをやっているだけです。」

杉並や世田谷など一部を除いて、国の施策の保育ママ制度(1960年)が実際機能していなかったり、狭いところに子供をたくさん押し込んだような無認可保育園の様子を見て、お母さん仲間のご意見番として立ち回っていた名木純子さんが有志7人と1974年に「エスク」を始めた。地域の母親がお互い様で協力し合って子供を育てていくための会員制のサービスだ。

このシステムは厚生省のファミリーサポートセンターのモデルになった。

「エスク」は、幼児は平常時、病時関係なく普段どおりあずかる。同様に老人のケアも行う。保育は保育園、介護は老人福祉施設と行政のような縦割りはしていない。

人の一生に寄り添うサービス・・・名木さんのいう「自然なこと」とは:

家族に寄り添うかたちで、小さいときは保育、中学高校になっても、親が海外出張の時に面倒をみる。親の介護が必要になったら気心知れた人に来てもらう。
ご近所だけでなく、たとえば出張で北海道に保育の必要な子供を連れて行かなければならないときは、北海道の会員が面倒みる。
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・・・という具合。6種類の預ける・預かる会員に分かれている。もちろん料金体系は手のかからなくなった子供にはOB会員制度など、金銭的な負担も少なくなるよう考えられている。

おばあちゃんの知恵袋みたいな経験豊かな会員さんだから、頼れるw。
あ~、我が家の近くにエスクがあったらな~~。

「できる人ができることを手伝う。心が入っているので20年、30年の付き合いになります。」

縦割り行政の福祉政策にどっぷりつかった世代にはとても新鮮だけど、昔は近所の底力でまわっていたことなのかもしれないね。

さて、そんな名木さんは、全国に心ある会員さんのつながりを通して東日本大震災でも力をふるっている。
「あうんの呼吸で北九州から東北まで事業所が集まって〈東北支援・暖・団・談プロジェクト〉を結成したんです。」

ここはNPO「和と輪会」(2000年発足)の出番!
きっかけはご遺体の棺がなく、せめて経帷子を着せて弔いたい、という願いから。
最初は真っ白な帷子(かたびら)が浴衣になった。そのうち管理が警察に移ったけれど、全国からたくさんの浴衣、着物ときには振袖などがひっきりなしに送られてきた。

いっぽう陸前高田では全国から送られてくる古着やユニホームのようなTシャツが山のように積まれていた。それを見た名木さん、おじいさんおばあさんに着てもらうにはもっとステキで粋な装いを!とひらめいたのが「オリエンタルアロハシャツ」。
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ハワイでは正装にもなるアロハ。これなら喜んでもらえそう。
そこで、名木さん、知り合いを通じてデザイナーを紹介してもらい、シャツのデザインを決めた。
そして、被災地の一つ、岩手県久慈市に飛んだ。
水着を生産していた縫製業者が新しい体育館並みのプレハブ工場を建てて、退職者を呼んで人も増やし東北グランマプロジェクトを開始していた。でも、仕事が足りな―――い。
だから、アロハシャツ縫製の仕事は待ってました!のお仕事に。2012年9月から始まったこのプロジェクト。毎月一点物のオリジナルアロハシャツが150枚ほど生産されている。
着物は今でも絶え間なく送り届けられるから、継続的な生産体制が整った。
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後は販売。会員さんのすそ野はハワイまで広がっていて、現地でも販売した。
でも、アメリカンはもっともっと大きなサイズが必要だった。撃沈汗
そんなわけで今ではS から3Lのサイズが揃い、生地は呂や正絹の高級品もある。

東京のエスク事務所から送られた着物は陸前高田のおばあちゃん(80代)4人のいる仮設住宅でほどかれる。一週間70枚の速さ。
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ほどかれた着物は、東京事務所に戻され、今度は久慈の工場へ。いったんクリーニングした後、個性的なアロハシャツに変身。最後は御殿場のデザイナーさんの作業場で検品作業が行われ、東京事務所に届けられる。
このプロジェクトはフェアトレードで皆公平に分配されているっていうから徹底している。

そして、もう一つのプロジェクトが炭コロジー 「和温かいろ」!

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最新版はスマホサイズだよ。
北九州の北九環浄研の竹炭を使ったエコカイロ。炭からでる遠赤外線効果でやけどの心配のないカイロを作った。多少へたれても何度でも使えるエコgoods。
なんと、この「和温かいろ」、初期モデルは震災後3か月後2011年7月には製品化していた。
名木さんは仕事を作ることが震災からの復興に効果がある!と阪神大震災ですでに実証済。
東北に赴いて、「さあ、仕事しましょ。」と声掛けしてまわった。

今回の竹炭は、九州の温暖な土地では流行らなかったけど、寒さ厳しい東北なら必需品。手首、足首、腰や首の後ろにあてがうとジワッと温かくなる。
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自衛隊でも野外用寝袋(別規格)として使用されている優れものだ。
これも、送られてきた着物で作られているからやっぱり一点もの。

ただ、遠赤外線って見えないものだし、見た目なんだかわかりづらいのが難点なの。

さっきから敷いている座布団マット、あったかぁ~い。
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女性の味方。これで冷えから体守りましょ。


「東北支援・暖・団・談プロジェクト」の製品は:
*着物地で作るオリエンタルアロハシャツ
*石油資源・電気ガス不使用、廃棄物ゼロの炭製品
  和温カイロ・マット・風呂断熱カバー・花瓶用浄水・ヘルメット・制帽用・靴の中敷き・住宅用保温断熱材ほか。

「和温音頭」も作っちゃった!音譜
和温かいろは復興かいろ
何しろ省エネ 長持ち簡単
その上安全 何かと経済
もう使ってみるしかない
そんな優れもの ハイどうぞ

「支援で単にお金を集めるのではなく、参加していただいてそれぞれが役割を持ってもらう。みなさんのエネルギーでもって展開していくことが大切なんです。」


さらに、これから展開していくプロジェクト第3弾。
布おむつプロジェクト!!!

え~ まだ、あるの!
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今日はここまで。




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