ことばというのは、用いられる状況がはっきりしていなくては、その言葉だけを切り取ったのでは、意味は分かっても、そのことばが用いられた本来の意図までは分からなかったりする。

しかし、こんな表現があると知った、ということをメモするだけなら、差支えないだろう。

こんな英文を見た:

 It kind of lets them off the hook.

 (それは一種の責任逃れだ

薬物への依存症を改善するはずの薬剤が、逆に依存症を亢進させてしまったことがあった際に、製造している製薬会社が、そういう人は本来そういう性質 (addictive personality) を持っていたのだと言ったという。

依存体質の人というのが存在するのだろうか、という記事からの引用。

hook は "釣り針" のことだから、それから off ということは、それにかかった魚にとっては "うまく逃れる" ということになるかもしれない。

しかし、off-the-hook という表現は、かつての電話機で、使用後の受話器を "フック" に掛けることを忘れていると、別の電話がかかっても分からないままであるという意味にもなる (→ Your Dictionary [Off-the-hook])。

「そんなことは聞いてないよ」 というのは、言い逃れにはなるな。


◎ 引用した英文の出典 (BBC, 2023-05-09)
  Is there such a thing as an addictive personality?
  → https://www.bbc.com/future/article/20230505-is-there-such-a-thing-as-an-addictive-personality



* 「責任逃れ」 というタイトルは思いつきで付けたもので、英語での表現はいろいろとあるようである。

* 引用した英文は、本当は 「それらの製薬会社の言い分を認めてしまうようなものだ」 とする方が原文の意味に近いかも。