こえのおしごと2 | 花鳥風月晴耕雨読~めざせアーリーリタイア、めざせ好々爺~

花鳥風月晴耕雨読~めざせアーリーリタイア、めざせ好々爺~

旧タイトル「34歳、無職です。」
→「東証一部上場企業の製品設計が最低賃金の警備員になった件」

50代で早期退職して、花鳥風月を
愛でて、晴耕雨読な余生を満喫する
事をめざすブログ。

声優のお話の続き。


先日、仕事でほーんのちょっとだけ、
声優のお仕事を見ることがあったので
す。

声優が出演するイベントをやる会場の
遠い窓口で警備してた、みたいなもん
だと思っていただければ。

声優の話をしたもんだから、ちょっと
意識しちゃって、改めて来訪された
団体さんや、演者の声優さんの事を
調べたりしたのです。


イベントなのです。

「よいこのみんな、げんきー?
 おねえさんと、おうた、うたいっこ
 しようねー!」
みたいなのも、仕事であればやらにゃ
いかんわけで。

格好いいアニメの格好いいキャラの、
格好いいセリフをキメるだけが声優の
お仕事ではないのです。

子供とリアルタイムでやりとりして、
ノせてあげなきゃいけないのです。


残酷な子供のことです。

いくら声がヒーローヒロインだったと
しても、見た目の小汚ないオッサンや
オバハンのMCにはノッてくれないこと
でしょう。

声優も役者仕事のひとつ。

ヒーローヒロインの役になれるかどう
かに、見た目の要素は少なからず必要
なのです。


私の警備のイベントで来てくれたのは
可愛らしいお嬢ちゃん声優さんだった
ようです。

子供向けな感じのイベントでして、
チラッと「げんきー?」な感じの司会
進行の声が聞こえてました。

子供たちが盛り上がってたかどうかは
不明ですけどね。
私がいたのは遠くの詰め所なのでした
からね。


そういうのが嫌、というより、仕事や
相手を選り好みするようでは、声優は
無理なんじゃろうね。

台本とマイクだけが相手ではないので
しょうからね。


やっぱり声優って、中身はよくわから
ないけど、想像するだけでしんどいと
思うのです。

声を出す仕事…ではないですものね。

作品やキャラクターや情報に命、魂を
込める仕事なのです。


例えば、警備で「お疲れ様でした」と
言うのは、それを言うだけの仕事なの
です。
(ホントはちょっと違うんだけど)

その音にそこまで魂を吹き込む必要は
ないのです。 

ダァラ~とやってれば流石に隊長から
「オイ」て言われるけれどね。


ある程度の「公用の声」でさえあれば
「声の出来」は問われないのです。

声優は、ずっと残る娯楽品としての
クオリティを求められる仕事なので
しょうね。

声出し作業料としてではなく、作品に
価値を付加して対価を得るのです。

その方法が声というだけで。

ただボイトレを受けただけの人が出演
できる訳ではないのでしょう。


声を使って仕事したいだけなら、受付
でもスーパーの試食販売でもインフォ
メーションカウンターでも、会社員と
してでも色々あるのです。

このキャラクターをやりたい、と言う
のなら、オーディションで伝えられる
明確な思いや理由に加えて。

「自分こそ相応しい」と言える根拠、
自信、アピール力がいるのです。

たぶんね。


学校で声をどうにかしてくれる。
会社で仕事をどうにかしてくれる。
ダメなとき、人気が出なかったとき、
作品の責任は監督にある。

みたいな精神の輩では続かないので
しょうね。


自身に魅力がないと、ね。

魂を吹き込むためには、自分に相応の
魂がなきゃ、ですものね。

どこかのアニメーターでしたっけ。
言ってたと思います。

「アニメを創りたい奴はいらない。
 恋をして美しい景色を見て、人生を
 楽しみ、それをアニメという形で
 表現したい奴が欲しい」
とか何とか。

うろ覚え、意訳が含まれてるかも。

探したら答えあったわ。


富野由悠季bot @tominobot
https://twitter.com/tominobot/status/761891858586800129


声優さんでも似た話がありました。


大塚明夫、声優志望の若者に忠言
「ちやほやされたいでもいい」    
https://news.livedoor.com/article/detail/17823682/


こっちはちょっとニュアンスが違う
みたいですけどね。


人生をかけて、とか言ったりします
けど、かけるだけの積み重ねてきた
人生がなきゃ、ってことですわよね。


林原めぐみ
“アニメは人生の特効薬”
「キャラを通じて、自分の人生に
 何かを感じてもらえたら」
https://news.yahoo.co.jp/articles/6ddd73427293d09c8aecee428f77b81521f50606


「エヴァに乗ったら、
 褒めてくれた。」
声優・緒方恵美の原点と、
積み上げてきたキャリア
https://entrenet.jp/magazine/19924/


カイジのセリフでもあったはずだけど
ダラダラと若い時間を浪費し、逃げて
逃げて、逃げて。

それで余興みたいなもので大金を得よ
う等と、甘えるな!

ってね。
違ったかも。


そこでは命を懸けて、勝つか死ぬかの
ゲームをやるのだけど、あれはマンガ
ですからね。

現実の仕事で、ラッキーパンチの1発
逆転はないのです。

生まれもっての気質や血筋やがんばり
そして今に至るまでの積み重ね。

それが他人よりどれだけ重いか大きい
か、なのです。


自分は頑張ったつもりでも、お客に
届かなければ、あるいはライバルより
出来が悪ければ、ダメになるのです。

声優のお話ですよ。


私は、少なくとも今はそこまで仕事に
全身全霊を尽くす気にはなれません。

仕事意外の時間は自分のために使いた
いし、非番の時の趣味やお酒のために
働いているのです。

私の人生はそっちにあるのです。
仕事の方にはないのです。


少なくとも、今の自分の全力ではあり
ますがね。

それは世間から見て十分な威力はない
かも知れないし、自分も「もうこれで
終わってもいい」位の全力ではないの
です。

自他共に「たかが警備員」なのです。
その日過ごせればいいや、なのです。


その精神じゃ、声優志望は無理なので
しょうね。

どこかで見た気がします。

「今日リテイクなかった、よかった」
って若手がいるけど、本当にいいのか
な?
「コイツはこの程度だろう」としか、
見られてないのでは? とか思わない
のかな?

みたいなお話。


そもそも、そういうクリエイティブな
仕事がとてもイヤなのです。

やりたくないのです。


怒り新党で有吉が言ってました。

「パーティーやプレゼントを企画する
 のが嫌い、やって『何なのコレ』っ
 て言われるのがスゴイイヤ。
 だったらやらずに『スマンスマン、
 忘れてた』で怒られる方がいい。
 絶対喜ばれる、喜んでくれるって
 言うのならやるけど」
みたいな話をしてたのです。

確かそれを聞いてマツコは「頭おかし
いんじゃないの!?」みたいに言って
た気がしますが。

私は有吉意見に大賛成なのです。


結婚も、絶対相手が私を好いていて
くれて、裏切らなくて、絶対幸せに
なれるというのなら、私の全身全霊と
全財産をつぎ込んでもいいのですが。

「何アンタってこの程度の男なの?」
と、見限られたり、お金目当てで騙さ
れたりするのが怖いのです。

「怖いから結婚しない」を理由にして
独身でいる事に妥当性をもたせる事で
魂の平穏を維持しているのです。


声優もそう。

私がカッコいいと思う声を出して、
「ナニソレお前そんなのがカッコいい
 とか思ってんの?」
みたいに評価されるのが怖すぎるので
す。

普通の仕事はその作業をすれば給料が
もらえるのです。

出来てなかったとしても「すみません
忘れてました、次から気をつけます」
なのです。

それ以上の難しい事は要求されないの
です。
(される所は辞めてきました)


結論。


ふつうのサラリーマンがいちばん!


あと、いらすとや何でもあるっすね。