自分、数日前に54回目の誕生日を迎えた。現在、子供はいるものの離婚し独り身だ。


その日の夕方に、高校時代の女性の友人から「これから呑みに行かない?」とのお誘い。長年の飲み友からだ。前回会ったのは去年。彼女の誕生日前後と記憶する。


おー、子供からのメッセージもなくいじけていた自分とっては地獄で仏である。


彼女曰く「うちの近所に美味しいお店があるのよ~」とのこと。

あまりの喜びに、涙を通り越してウレションである。自分、戊年なので。


結局、三軒はしごで、タクシー帰宅。


おかしなことに呑んでいる話中「おめでとう」をはじめ、誕生日の「た」の字すら出てこなかった。

ただ、彼女の「ありがとう。ごちそうさま」を3回聞いた。


感謝の言葉を聞くたびに、疑念、憎悪、殺意と悪しき心が昇進していった。


悪人は地獄行き。

そして地獄に仏様はいない。


別れ際、

「おれ、誕生日なんだ」と言い放ち踵を返した。

「今度、奢るよ」彼女の言葉だ。


カレンダーを現在過去未来と、どの方向からみても直近で彼女に会うのは、彼女の誕生日前後だろう。


彼女との関係にGive and Takeはない。

キブ&ギブ、降参あるのみ。



ジリ貧になった。残りの今月は地獄。



先程、ビールが届いた。彼女からだ。

これは誕生日祝ではく、御詫びの品なのだろう。

家呑みしろとのことか?

気が利くじゃねーか〜。


とりあえず6本、冷凍庫へと。

冷える間に、シャワー浴びて。

嬉しすぎる!本物のビールだ!!


損して云チャラ、喉元過ぎれば、ビールはノドゴシ!

地獄で神様仏様ありがとう。


思慮深さのかけらもない。

夜まで「待て」すらできない戊年だったり。