ここ数年、テレビは完全に

四角い黒いオブジェである。

 

何もしてない。

何も映らない。

 

ただ、黒い板である。

最近はカバーが掛かってる。

 

カバーが掛かってる

黒い板。

オブジェである。

 

このオブジェテレビを(笑)

購入したのが

忘れもしない日であった。

 

電気屋に行った時が

2011年の大震災+大事故

 

原子力発電所でメルトダウン!

手の打ちようがない現実。

 

淀んだ空氣感をまとい

数十台の大小様々な同じ映像

 

近づく事が出来ない。

ただ流れる遠方からの

拡大された焼爛れた

建造物の残骸。

 

自衛隊のミッションが次々と

行われていく様子を虚脱状態で

見ていた。

 

と、店のテレビが全てで

ガナリ散らしていた。

 

そのテレビが今、自宅で

黒いオブジェのなっている。

 

まるで……のような。