芸大の卒展に行って参りました。
全体の印象としては表現することに関して素直というか。
あまりこんがらがってない!
と言う印象です。
何かを考えて行動し、形にする
と言う一連の流れに対して、
あらかじめ線路が引かれているような……
そんな感じ
ほとんどがスタイリッシュで
出来上がっているような印象です。
何を作ったらいいのか
どう作ったらいいのか
そういったことで
悩んでいる様子はみられません。
どこかで見たような
既視感のあるもの。
完成度はどの学部も高い。
考えると言う部分で綻びが出てきている。
そんな氣がしました。
どのような表現方法を取ろうが
さして問題がないような現代では
縛りがないと言うことから
逆に自由さがスポイルされ、
表現しづらくしているのかもしれません。
本来は自らが縛りを与えると言うことではなく
縛りのある不自由なところからものを作る
と言うスタンスが芸術において、またデザインにおいても
必要となる環境でしょう。
芸術大学と言うところが社会に認められてしまった
と言うことなのかもしれません。
どうなるかわからない
何のためになるのかわからない
社会に出ていけるかどうかもわからない
そういったわからなさ加減が
なくなってしまったことが
素直でこだわりがなく
まるで人の良い作品・・・・のように
親としては嬉しい……のでしょう。
ああ、親がクライアントですね。
そりゃそうでした。