映画『四月の永い夢』 | 牧内直哉の「フリートークは人生の切り売り」Part2
2018年05月16日(水) 17時10分24秒

映画『四月の永い夢』

テーマ:映画

四月の永い夢

(上映中~:J-MAXシアターとやま)

 

3年前に恋人を亡くした27歳の滝本初海は、教師を辞めて、そば屋さんでバイトしながら穏やかに暮らしていましたが、彼の実家の母親から「息子が初海さんに宛てた」という手紙が届き、元教え子と遭遇し、染物工場で働く青年から想いを寄せられ・・という、喪失と再生の物語です。

 

富山県的には「朝日町ロケ作品」が前に出ていますが、そこに期待すぎると肩透かし(?)を食らうかも。朝日町は亡くなった彼の実家で、基本的な物語は東京都国立市で展開していきます。でも、終盤からは最後まで朝日町。そこでのシーン、景色や空気感は作品にマッチしています。

 

初海役の朝倉あきさんが素敵でした。中川龍太郎監督も語っていたそうですが、声が良いんですよ。よく通るけど優しい感じ。こんな声の人とずっと一緒にいられたら・・・。でもって、容姿も美しく、初海の陰の部分にも惹かれ・・・。まぁ、そこは台詞を少なくした上手い脚本と演出です。

 

彼を亡くしたことはショックでしょうが、教師まで辞めてしまうなんて・・・、そば屋さんでは働けるのに・・・とは思いますが、そういうことってあるんじゃないですかね。ただただ生きてるだけで過ごしていたい・・・という気持ち。今の僕、ちょっと分かります。しかも、彼女にはある「秘密」もありましたし。

 

初海さん、東京のアパートの部屋にテレビがありません。「ラジオしか聞かないから・・・」って、ますます好きになりそう。赤い靴の「書を持ち僕は旅に出る」という曲が好きで、スマホでも聴いていますが、「同じ曲でもラジオから聞こえると元気が出る」って、本当にありがとうございます。※ まぁ、僕はテレビも観ますが(汗)。

 

彼女の部屋ではもちろん、バイト先のお蕎麦屋さんでも、ラストシーンのお店でもラジオが流れています。テレビとラジオは別物だから比較する必要もないのですが、独りで観るテレビは寂しさが増すことがあるけれど、ラジオは孤独を癒してくれるような、そんな気がします。そして、あんな風(?)に使ってほしい!

 

初海は現実世界で私が好きな女性と少し重なるようでもあり、とにかく惹かれてしまったので、彼女を好きになる熊太郎を応援しなから観ておりました。花火の帰り道、ああいう周りのおせっかいも悪くないですよ。そして、彼の職場で吊るされている手拭いが・・・。その前の花火に負けない美しさです。

 

周りの人としては元教え子の楓もなかなか凄い女性でして、駆け出しのジャズシンガーなんですが、映画そのものには興味がないのに、「As Time Goes By」を聴くためだけに名画座で『カサブランカ』を観てるんです。そんな彼女の姿や熊太郎の姿勢に初海は・・・ってことです。

 

ラストシーンの後、初海はどうしたのかなぁ。分からないけど、描かない良さみたいなものがあったように思います。初海さんの台詞を借りるなら、僕にとっては、とても「居心地の良い」映画でした。長くラジオの世界で働いてきた人間としても喜びと勇気を貰えましたしね♪

 

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