
夏休み中の甥君(小2)の暇つぶしに、親子孫3代で、
岡山県高梁市(たかはしし)にある
高梁市成羽美術館(たかはししなりわびじゅつかん)へ行ってきました。
夏の企画展
『ティラノが成羽にやってきた! ― 化石は太古の生き物図鑑展 』
を開催しているからです。
美術館ホームページの文章を拝借しますと、
2億年以上前の植物や貝の化石が多く見つかることで知られる化石産地 成羽。
2017年夏は、この地に恐竜・昆虫・魚・哺乳類など世界各地の貴重な化石が勢ぞろいします。
成羽美術館には、全長約12mのティラノサウルスを始め翼竜プテラノドン、怪魚ダンクルオステウス、さらには直径2mもあるアンモナイトや世界最大の鳥類の卵エピオルニスなど約100点を展示。
いろいろな化石を見ながら太古の生き物図鑑をめくるように地球と生命の歴史をたどってみてはいかがでしょうか。
いいねえ!いいねえ!
私達はドライブを兼ね、とても楽しみにして行きました。
ところが、です。
現地に着いてみると、駐車場から美術館までに10段以上の階段がある。
周りを見てもスロープは・・・無い。
脳梗塞を患い、杖を使って何とか自力歩行が出来る程度の父にとっては、大変な問題です。
やっとの思いで階段を上ったと思ったら・・・
今度は、長い長い長~~~いスロープ。
なんと、美術館の入り口は、その長い坂道スロープを登りきった建物の2階にありました。
父と娘は思わず、
「こりゃ、いけんわぁ!」
と声を上げたほど。
入館するまでにヘトヘトに疲れた父は、結局、車椅子を借りて館内を回りました。
私たち以外にも、“ 本当は歩けるのに車椅子を借りた ” 家族がいました。
帰宅した後でホームページを見て分かったことですが、
車椅子をご利用の方など階段を上ることが出来ない方は、自動車で成羽地域局職員駐車場側へお回り下さい。
通用口のインターホンからご連絡下さい。
スタッフがご案内いたします。
とのこと。
その通用口というのが、
駐車場から一度車道へ出て美術館をぐるりと回った裏手まで行かなくてはいけません。
公共の美術館ともあろうものが、
ここまで身体障害者に優しくない設計をしたのは
誰だー!(怒)
と思って調べてみたら何と、あの世界的に有名な日本人建築家、A.T.氏。
今から23年前の平成6年(1994年)にリニューアルされたものでした。
今から23年前と言えば、
ノルウェーでリレハンメル冬季オリンピックが開催された年ですよ?
ネルソン・マンデラが南アフリカ共和国初の黒人大統領となった年ですよ?
「 PlayStation 」 が発売された年ですよ?
そのころには、もう、バリアフリーという考え方はあったと思うのですが・・・。
世界的に有名な建築家も(本人はおそらく健常者なのでしょうけれど)
身近に身体障害者や高齢者がいなかったのか?
弱者に優しい設計は出来なかったと思われる。
そして、この設計を採用する前に
「これでは身体障害者が困るのでは?」
と思い至らなかったか?岡山県高梁市。
ああ、なんとも残念美術館。