2017年6月26日(月)。
小笠原諸島へ来て10日目、父島で過ごす8日目です。
今日は小笠原で過ごす最後の日。
午後には内地へ向かう おがさわら丸に乗船します。
その最後の日は充実した日となりました!
朝食を食べて急いで荷物をまとめたら、
レンタルスクーターを飛ばして小笠原海洋センター(ウミガメセンター)へ。

私は8時30分からのウミガメ教室を事前に予約していました。
ウミガメ教室には2時間コースと3時間コースがあって、
まずは、スライドを見ながら職員によるウミガメの生態や歴史と現状などの説明がありました。
いよいよ、ウミガメとご対面です。


アオウミガメ、アカウミガメ、タイマイ、それから孵化後10ヶ月~1年の子ガメも飼育されていました。
ちなみに、小笠原の海には基本、アオウミガメしかいないそうです。
続いては、甲羅磨き体験!
私は大きくて元気そうな1匹の子ガメを慎重に選びました。

青い海と おがさわら丸をバックに、ハイ、ポーズ☆

そして、参加者が2人1組になって、スポンジで甲羅やお腹を磨きます。

次は、エサやり体験。
キャベツとドッグフードの巨大版みたいなのでした。

「コッチだよー!」

これは、2年前に捕れたという小笠原史上最大のアオウミガメの甲羅。

ここまでが2時間コース。
大部分の人は、ここで帰って行きました。
信じられんッ!
だって、3時間コースには、これにプラスして
卵の移植が体験できるのに!

大人の腕が肩まで入るくらい、掘ります。


さらに人が減り、父子2人+夫婦+私の残り5人が最後に体験したのは・・・
個体識別標識の取り付けと、海への放流!!!
先ほど慎重に1匹を選んだのは、このためです。
両脚と左腕にタグを取り付けるのですが、
まず目打(千枚通し?錐?)で穴をあけておいて、ペンチのような形の専用の器具でタグを付けます。
麻酔をするわけではないので気が引けます。
が、
どうせ痛い思いをさせるなら
ここは一発勝負で決めるほうが子ガメちゃんのためにも良いでしょう。
「いくよ?いくよ?」
と声をかけた後・・・
ガンッ!
3組の中で私が一番上手に穴をあけ、みんなの苦笑いを誘いました。

そして、甲羅の長さや幅を測り、子ガメに名前を付けてセンターに登録します。
私は甥君にちなんだ名前を付けました。
そして、いよいよ放流です。
甥君ガメ、海へ向かってまっしぐら!




行っちゃった・・・。
胸がいっぱいで、目がウルウルしました。
「鶴は千年、亀は万年。」
と言いますが、子ガメのほとんどは魚や海鳥に捕食されてしまい、
大人に成長することができるのは5000匹に1匹だという説もあるほどです。
ああ!甥君ガメ!!
どうか無事に育っておくれ!!!
ウミガメ教室と放流体験が終わると、ちょうど昼食時になりました。
小笠原へ来てからというもの、毎日朝晩、魚ばかり。
小笠原で食べる最後の食事ではありましたが、
「肉が食べたーいッ!」
ということで、島野菜の焼肉定食。

熱いし暑いし味が濃いしで、美味しいのかそうでないのか、よく分かりませんでした。
10日間過ごした小笠原とも、いよいよお別れです。
お迎えはスチールドラムで、(私はゲ○酔いしていたから気付かなかったけれど。苦笑)
お見送りは小笠原太鼓。

午後3時30分。
おがさわら丸の出発です。
大勢の人が見送ってくれました。

小笠原では おがさわら丸を見送る時、
「さようなら。」
と言いません。
「いってらっしゃい。」
と言います。
その見送りの言葉に、
「行ってきまーす!」
と答える乗船客。
私は小さい声でしか言えませんでした。
だって、心の中では
「空路が確立されない限り、もう二度と来れません・・・。」
と思っていましたから。(爆)
おがさわら丸が出航すると、たくさんのプレジャーボートが外洋の入り口まで並走してきます。

そして、
「いってらっしゃーい!」
と叫びながら次々と海へダイブ!
これが小笠原流の見送りです。
すごく感動的です。
おがさわら丸から見た、小笠原諸島での最後の夕日。

さようなら、小笠原。
ありがとう、小笠原。
明日、竹芝桟橋に到着するまでガンバルわ、私。(笑)
